焼肉店で「希少部位」として人気の高いミスジ。「名前は聞いたことがあるし、食べたこともあるけれど、牛のどこの部位か詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。実は、ミスジは牛の肩甲骨の内側にある、とても貴重なお肉なんです。
この記事では、ミスジが牛のどこの部位にあたるのか、その名前の由来から、なぜ希少価値が高いのかという理由まで、わかりやすく解説します。さらに、ミスジならではの味わいや食感の特徴、そしてその美味しさを最大限に引き出すためのおすすめの食べ方や焼き方のコツもご紹介します。この記事を読めば、あなたもミスジ通になれること間違いなし。次回の焼肉やステーキが、もっと楽しく、もっと美味しくなるはずです。
ミスジはどこの部位?牛の肩甲骨の内側に隠れた希少部位

焼肉屋さんで人気のミスジですが、一体牛のどの部分のお肉なのでしょうか。ここでは、ミスジの基本的な情報から、名前の由来、そしてなぜ希少部位と呼ばれるのかについて詳しく見ていきましょう。
肩(ウデ)の一部、肩甲骨の内側
ミスジは、牛の肩甲骨の内側にくっついている部位のお肉です。 牛の肩から腕にかけての部位は総称して「ウデ」と呼ばれますが、ミスジはそのウデ肉の一部にあたります。
一般的に、よく動かす部位のお肉は筋肉質で硬くなる傾向がありますが、ミスジは肩甲骨の内側というあまり動かさない部分にあるため、ウデ肉の中では特に柔らかいのが特徴です。
なぜ「ミスジ」と呼ばれるの?その由来
ミスジという特徴的な名前は、お肉の断面に3本の筋が入っていることに由来します。 まさに「三つの筋」で「ミスジ」というわけです。この筋は、お肉の真ん中あたりに1本と、その上下に確認できます。
「筋」と聞くと硬いイメージを持つかもしれませんが、ミスジの筋は加熱すると柔らかくなるため、調理法によってはほとんど気になりません。 むしろ、この筋があるからこそ、ミスジ独特の食感が生まれるのです。
また、和牛のミスジは、真ん中の筋から葉脈のように美しいサシ(霜降り)が入るため、「葉っぱのような形」と表現されることもあります。
1頭からわずかしか取れない希少性
ミスジが「幻の部位」とも呼ばれる最大の理由は、その希少性にあります。 約400kgの牛1頭から、わずか1〜3kg程度しか取ることができません。
人気のカルビが1頭から約15kg、ステーキの王様サーロインが約10kg取れるのと比べると、ミスジがいかに貴重な部位であるかがわかります。 多くの焼肉店で「特上カルビ」として提供されたり、数量限定メニューになったりするのも、この希少価値の高さが理由なのです。
ミスジの味と食感の魅力

ミスジが多くの食通を虜にする理由は、その希少性だけではありません。味わいと食感にも、他にはない特別な魅力が隠されています。ここでは、ミスジが持つ独特の美味しさの秘密に迫ります。
赤身とサシの絶妙なバランス
ミスジの最大の魅力は、赤身のしっかりとした旨味と、きめ細かく入ったサシ(脂肪)の甘みが織りなす絶妙なハーモニーにあります。 ウデ肉の中では最も霜降りが入りやすい部位と言われており、見た目にも美しいサシが特徴です。
しかし、カルビのように脂が前面に出るタイプではなく、あくまでも上品。脂の融点(脂肪が溶け始める温度)が低いため、口に入れるとサシがすっと溶け出し、後味はあっさりとしています。 そのため、脂のしつこさが苦手な方でも美味しく食べられると評判です。濃厚な味わいでありながら、くどくないという、まさに理想的なバランスを兼ね備えています。
とろけるような柔らかさと濃厚な旨味
ミスジは、肩甲骨の内側にあるあまり動かさない部位のため、非常に柔らかい肉質をしています。 噛むというよりは、舌で押しつぶせるほどの柔らかさで、とろけるような食感と表現されることも少なくありません。
この柔らかさに加えて、赤身本来の濃厚な旨味と甘みが口いっぱいに広がります。 噛めば噛むほど、凝縮された肉の味わいが溢れ出し、ロースやモモとは一味違った深いコクを堪能できるでしょう。 このとろける食感と濃厚な旨味のコントラストが、ミスジならではの格別な美味しさを生み出しているのです。
ゼラチン質がもたらす独特の食感
ミスジの特徴である中心の筋は、実はコラーゲンを豊富に含むゼラチン質です。この筋があることで、ミスジは単に柔らかいだけでなく、プルっとした独特の食感も楽しめます。
「筋」と聞くと硬くて食べにくいイメージがあるかもしれませんが、ミスジの筋は加熱することで柔らかくなり、口の中に残ることはほとんどありません。 このゼラチン質の食感がアクセントとなり、他の部位では味わえない複雑で奥深い食べごたえを生み出しています。
美味しいミスジを選ぶ際は、この中心の筋がなるべく薄い(細い)ものを選ぶのがおすすめです。 そうすることで、より柔らかく、とろけるような食感を堪能できます。
ミスジの美味しい食べ方【調理法別】

希少で上質なミスジは、その魅力を最大限に引き出す調理法で味わいたいものです。ここでは、焼肉、ステーキ、そして薄切り料理という3つのスタイルに分けて、それぞれの美味しい食べ方と調理のコツをご紹介します。
王道の焼肉!焼き方のコツ
ミスジの美味しさをダイレクトに味わうなら、やはり焼肉が一番です。 赤身とサシのバランスが良いため、肉本来のジューシーな旨味を存分に堪能できます。
焼き方のポイントは、焼きすぎないこと。 ミスジは水分量が比較的少ない部位なので、火を通しすぎると硬くなり、せっかくの柔らかさが損なわれてしまいます。
1. 片面を強めの火でさっと焼き、脂を溶かすように焼き目をつけます。
2. 肉の表面に肉汁が浮き上がってきたら、裏返すサインです。
3. もう片面はごく軽く、焼き色がつく程度に炙ります。
4. ミディアムレアくらいが、最もミスジの美味しさを引き立てる焼き加減です。
タレも良いですが、まずは塩コショウやわさび醤油など、シンプルな味付けで肉本来の味を楽しんでみるのがおすすめです。 醤油との相性が抜群なので、少し甘めの醤油ダレもよく合います。
贅沢なステーキ!火入れのポイント
厚切りのミスジが手に入ったら、ぜひステーキでその魅力を味わってください。 焼肉同様、火入れが美味しさを左右する重要なポイントになります。
まず、焼く前にお肉を冷蔵庫から出し、必ず常温に戻しておきましょう。 冷たいままだと火の通りが均一にならず、焼きムラの原因になります。
ステーキを美味しく焼くコツは「低温でじっくり」です。
- フライパンに油をひき、弱火で熱します。厚手のフライパンを使うと熱が均等に伝わりやすくなります。
- 常温に戻したミスジを入れ、厚みが2cmなら約5分、3cmなら約10分、じっくりと片面を焼きます。
- きれいな焼き色がついたら裏返し、もう片面も同様に焼きます。
- 焼きあがったらアルミホイルに包み、5分ほど休ませます。 これにより肉汁が落ち着き、ジューシーに仕上がります。
シンプルな塩コショウはもちろん、おろし玉ねぎとリンゴを使ったソースなども相性抜群です。
薄切りで楽しむローストビーフやすき焼き
ミスジは薄切りにしても、その美味しさを存分に楽しめます。 薄切りの場合は、すき焼きやしゃぶしゃぶ、ローストビーフなどがおすすめです。
- すき焼き・しゃぶしゃぶ: 薄切りにしたミスジは、さっと火を通すだけでとろけるような食感になります。 脂の甘みと赤身の旨みが割り下や出汁と絡み合い、格別の味わいです。
- ローストビーフ: ミスジで作るローストビーフは、しっとりと柔らかく仕上がります。火を通しすぎないように注意し、中心がきれいなロゼ色になるように仕上げるのがポイントです。
- 肉寿司: さっと表面を炙ったミスジを酢飯にのせた肉寿司も絶品です。 口の中でお肉がとろけ、酢飯との相性も抜群です。
厚切りとはまた違った食感や味わいを発見できるので、ぜひ様々な料理でミスジを堪能してみてください。
ミスジはどこで買える?値段の相場は?

希少部位であるミスジを食べてみたいと思っても、どこで手に入るのか、値段はどのくらいなのか気になりますよね。ここでは、ミスジの購入場所や価格の目安についてご紹介します。
精肉店やデパートでの購入
ミスジは、品質にこだわる精肉店や百貨店の精肉コーナーなどで取り扱われていることがあります。 特に、ブランド和牛などを専門に扱うお店では、希少部位として陳列されている可能性が高いです。
ただし、いつでも手に入るとは限らないため、事前にお店に問い合わせてみるのが確実です。スーパーマーケットでも、焼肉用やステーキ用としてミスジが販売されていることもありますが、一般的な部位に比べると見かける機会は少ないかもしれません。 コストコなどの大型スーパーでは、アメリカ産の「トップブレード」という名称でミスジが塊肉として販売されていることもあります。
通販サイトでのお取り寄せ
近くのお店で見つからない場合や、特定のブランド牛のミスジを味わいたい場合は、通販サイトを利用するのが便利です。 インターネット上には、黒毛和牛などを専門に扱うオンラインストアが数多く存在し、焼肉用、ステーキ用、すき焼き用など、用途に合わせてカットされたミスジを手軽に購入できます。
通販で購入する際は、産地や牛の等級(A5ランクなど)、口コミなどをしっかりと確認して選ぶと良いでしょう。 冷凍で届くことが多いので、解凍方法の指示に従って、美味しく食べられるように準備することが大切です。
気になる値段の相場
ミスジは希少部位であるため、他の部位に比べると価格は高めです。 しかし、サーロインやヒレといった最高級部位と比べると、比較的手に取りやすい価格帯であることもあります。
価格は、国産牛か和牛か、またそのブランドや等級によって大きく変動します。
| 種類 | 100gあたりの価格目安 |
|---|---|
| スーパーの国産牛 | 700円~1,500円程度 |
| 精肉店・通販の黒毛和牛 | 1,500円~3,000円程度 |
| 高級焼肉店 | 1人前(約80g~100g)で2,000円~4,000円程度 |
希少部位でありながら、その知名度がまだ一部にとどまっていることなどから、価格が抑えられている側面もあるようです。 今後、人気が高まればさらに価格が上昇する可能性も考えられます。
まとめ:ミスジはどこの部位か理解して、もっと美味しく楽しもう!

今回は、希少部位「ミスジ」について、どこの部位なのか、その特徴や美味しい食べ方などを詳しくご紹介しました。
- ミスジは牛の肩甲骨の内側にある、1頭からわずかしか取れない希少な部位です。
- 名前の由来は、お肉に3本の筋が入っていることから来ています。
- 味わいは、赤身の旨味と上品なサシの甘みのバランスが絶妙で、とろけるような柔らかさが特徴です。
- 美味しい食べ方は、焼きすぎないように注意する焼肉やステーキが定番ですが、薄切りですき焼きやしゃぶしゃぶにしても絶品です。
ミスジがどこの部位かを知り、その特徴を理解することで、焼き方や食べ方を工夫する楽しみが生まれます。 次にミスジを食べる機会があれば、ぜひこの記事の内容を思い出してみてください。きっと、今まで以上にその深い味わいを堪能できるはずです。



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