妊娠中は、食生活に何かと気を使う時期ですよね。「大好きな焼肉、特にハラミが食べたいけれど、赤ちゃんへの影響は大丈夫?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。つわりがおさまって、スタミナをつけたいと感じるときなど、無性に焼肉が恋しくなることもあるでしょう。
結論から言うと、妊娠中に焼肉やハラミを食べること自体は問題ありません。 むしろ、お肉にはタンパク質や鉄分など、妊婦さんに必要な栄養素が豊富に含まれています。 しかし、食べ方にはいくつか注意が必要です。特に、生焼けのお肉には食中毒の原因となる菌や寄生虫がいる可能性があり、これらは妊婦さんとお腹の赤ちゃんにとって大きなリスクとなり得ます。
この記事では、妊娠中に焼肉やハラミを安心して楽しむために、なぜ注意が必要なのか、具体的なリスク、そして安全に食べるためのポイントを分かりやすく解説します。正しい知識を身につけて、マタニティライフの楽しい食事の時間を過ごしましょう。
妊娠中に焼肉でハラミを食べても大丈夫?

「妊娠中は焼肉を控えた方が良い」と耳にしたことがあるかもしれません。しかし、ポイントさえ押さえれば、大好きなハラミも楽しむことができます。ここでは、なぜ大丈夫なのか、そして一般的に「ダメ」と言われる理由について詳しく見ていきましょう。
ハラミはしっかり焼けば食べてもOK
ハラミは牛の横隔膜の筋肉の部分で、赤身肉に近い食感でありながら、適度な脂肪があり柔らかいのが特徴です。 タンパク質や鉄分、亜鉛といった、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素も含まれているため、妊婦さんにとっては嬉しい食材とも言えます。
ただし、どんなお肉にも言えることですが、加熱が不十分だと食中毒のリスクが伴います。特に妊娠中は免疫力が低下しやすいため、普段なら問題にならないような菌でも感染しやすくなることがあります。 ですから、表面が焼けているように見えても、中が赤い状態のレアやミディアムレアで食べるのは避け、肉の色が完全に変わり、肉汁が透明になるまでじっくりと焼きましょう。
なぜ「妊娠中の焼肉はダメ」と言われるの?
「妊娠中は焼肉NG」というイメージがあるのは、主に食中毒のリスクが関係しています。生や加熱が不十分な肉には、以下のような細菌や寄生虫が存在する可能性があるためです。
- トキソプラズマ: 寄生虫の一種で、妊娠中に初めて感染すると、胎盤を通じて赤ちゃんに影響を及ぼすことがあります。
- リステリア菌: 冷蔵庫内のような低温でも増殖できる細菌で、妊婦は感染しやすく、赤ちゃんに影響が出る可能性があります。
- O-157(腸管出血性大腸菌)やカンピロバクター: 激しい腹痛や下痢を引き起こす食中毒菌です。
これらのリスクは、お肉を十分に加熱することで大幅に減らすことができます。 つまり、「焼肉がダメ」なのではなく、「生焼けの肉を食べるのがダメ」と理解することが大切です。正しい知識を持ち、安全な食べ方を実践すれば、焼肉を楽しむことは十分に可能です。
ハラミってどこの部位?内臓肉のリスクは?
焼肉屋さんで人気のハラミですが、実は分類上「内臓肉(ホルモン)」にあたります。 具体的には、牛の胸とお腹を隔てている「横隔膜」の筋肉の部分です。見た目や食感は赤身肉に似ていますが、内臓を吊り下げている筋肉のため、内臓系に分類されます。
「内臓肉」と聞くと、衛生面や特有のリスクを心配される方もいるかもしれません。確かに、ホルモンの中には、レバーのようにビタミンAの過剰摂取に注意が必要な部位もあります。 ビタミンA(レチノール)は、妊娠初期に過剰摂取すると、お腹の赤ちゃんの形態異常のリスクが高まることが知られています。
しかし、ハラミに関しては、レバーほどビタミンAの含有量を気にする必要はありません。注意すべき点は他の部位と同じで、しっかりと中心部まで加熱することです。 新鮮なハラミを選び、十分に火を通せば、内臓肉だからといって過度に心配する必要はなく、美味しく栄養を摂ることができます。
妊娠中に焼肉を食べる際に潜む主なリスク
妊娠中に焼肉を楽しむためには、どのようなリスクがあるのかを正しく知っておくことがとても重要です。特に注意したいのが、加熱不十分な肉を食べることで感染する可能性のある「トキソプラズマ」「リステリア菌」「O-157」などです。これらは妊娠していない時には大きな問題にならなくても、妊娠中は母体や赤ちゃんに深刻な影響を及ぼすことがあります。
トキソプラズマ感染症の危険性
トキソプラズマは、さまざまな動物に寄生する原虫(とても小さな寄生虫)です。 健康な大人が感染しても、無症状か、軽い風邪のような症状が出る程度で済むことがほとんどです。 しかし、妊娠中に初めて感染した場合、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに感染し、「先天性トキソプラズマ症」を引き起こす可能性があります。
赤ちゃんへの感染率は妊娠週数が進むほど高まりますが、逆に妊娠初期に感染するほど、赤ちゃんに現れる症状が重くなる傾向があります。 先天性トキソプラズマ症は、流産や死産の原因となるほか、赤ちゃんに水頭症などの脳の障害や、網脈絡膜炎といった目の障害を引き起こすことがあります。
主な感染経路は、トキソプラズマに汚染された生肉や加熱不十分な肉を食べること、あるいは猫のフンに含まれる虫卵が口から入ることです。 焼肉の際には、豚肉や羊肉にも注意が必要で、肉の中心部が75℃以上になるまでしっかりと加熱することで、トキソプラズマを死滅させることができます。
リステリア菌による食中毒
リステリア菌は、河川の水や動物の腸内など、自然界に広く存在する細菌です。この菌の厄介な点は、冷蔵庫内の4℃以下の低温でも増殖できることです。
妊婦さんは、妊娠していない人に比べてリステリア菌に約17倍も感染しやすいと言われています。 感染すると、インフルエンザに似た発熱や頭痛、吐き気などの症状が出ることがありますが、母体は軽症で済むことも少なくありません。しかし、リステリア菌は胎盤を通じて赤ちゃんに感染し、流産や早産、死産の原因となったり、生まれてきた赤ちゃんが髄膜炎や敗血症といった重篤な病気を発症したりすることがあります。
リステリア菌は、生ハムやナチュラルチーズ、スモークサーモンなどが感染源として知られていますが、生肉もリスクの一つです。 この菌も加熱には弱く、75℃以上で数分間加熱すれば死滅します。 焼肉を食べる際は、トキソプラズマ対策と同様に、中心部まで十分に火を通すことが最も効果的な予防策となります。
O-157などの腸管出血性大腸菌
O-157をはじめとする腸管出血性大腸菌は、強い毒素を出し、激しい腹痛や水様性の下痢、血便などを引き起こす食中毒の原因菌として知られています。牛肉やその内臓に存在することがあり、加熱が不十分な肉を食べることが主な感染原因です。
妊娠中は免疫力が低下しているため、食中毒になると重症化しやすくなる可能性があります。 激しい下痢や嘔吐は脱水症状を引き起こし、母体の体力を著しく消耗させます。また、子宮収縮を誘発してしまうリスクもゼロではありません。
O-157も熱に非常に弱く、中心部を75℃で1分以上加熱することで死滅させることができます。生焼けやレアの状態を避け、ウェルダン(よく焼き)を心がけることが、感染を防ぐための基本です。ユッケや牛レバ刺しなど、生肉メニューは絶対に避けなければなりません。
安心して焼肉を楽しむための8つのポイント

リスクを知ると少し怖くなってしまったかもしれませんが、これから紹介するポイントをしっかり守れば、妊娠中でも安心して焼肉を楽しむことができます。ちょっとした心掛けで、リスクを大幅に減らすことが可能です。お店でもお家でも、以下の点に注意して美味しい焼肉を堪能してください。
中心部までしっかり加熱する
これが最も重要なポイントです。トキソプラズマやリステリア菌、O-157などの細菌や寄生虫は、熱に弱いという共通点があります。 そのため、お肉を焼くときは、必ず中心部まで火を通しましょう。
見た目の目安としては、肉の赤みが完全になくなり、切ったときに出てくる肉汁が透明になるまでです。 特に厚みのあるハラミやタン、塊肉などは、表面が焼けていても中が生焼けということがあるので注意が必要です。 焦げるのを心配して早めに食べてしまうのではなく、じっくりと時間をかけて焼くことを意識してください。お店によっては「よく焼きでお願いします」と伝えたり、焼き加減を調整しやすいコンロかを確認したりするのも良いでしょう。
生肉を扱うトングと食べる箸は使い分ける
焼肉店でよく見かける光景ですが、生肉を網に乗せるためのトングと、焼きあがった肉を取り分けて食べるための箸やトングを、必ず別にしましょう。
生肉に触れたトングで焼けた肉に触れると、トングに付着していた菌が焼けた肉に移ってしまい、せっかく加熱殺菌した意味がなくなってしまいます。 これを「二次汚染」と呼びます。お店によっては、生肉用と取り分け用にトングを2種類用意してくれるところもあります。もし1つしかない場合は、店員さんに追加でトングや菜箸をもらえないかお願いしてみましょう。 自宅で焼肉をする場合も同様に、「焼く用」と「食べる用」の道具をはっきりと区別することが大切です。
信頼できるお店を選ぶ
外食で焼肉を楽しむなら、お店選びも大切です。衛生管理がしっかりしている、信頼できるお店を選びましょう。口コミサイトの評判を参考にしたり、お店の清潔感をチェックしたりするのも一つの方法です。
特に、換気設備が整っているお店がおすすめです。焼肉の煙を長時間吸い込むと、気分が悪くなってしまうことがあります。 しっかりと換気がされていれば、煙による不快感を軽減できます。また、個室やゆったりとした席があるお店なら、周りを気にせず自分のペースで落ち着いて食事を楽しむことができるでしょう。
タレや薬味にも注意
焼肉のタレやコチュジャン、キムチなどの薬味も、摂りすぎには注意が必要です。
| 注意したい点 | 理由 |
|---|---|
| 塩分の過剰摂取 | タレには多くの塩分が含まれています。塩分の摂りすぎは、妊娠高血圧症候群やむくみの原因となる可能性があります。 お肉にタレをつけすぎないようにしたり、レモン汁や塩分控えめのタレを選んだりする工夫をしましょう。 |
| 糖分の過剰摂取 | 甘めのタレには糖分が多く含まれています。体重管理や妊娠糖尿病のリスクを考えると、こちらも摂りすぎは避けたいところです。 |
| 香辛料の刺激 | キムチやコチュジャンなどに含まれるカプサイシンなどの刺激物は、胃腸に負担をかけることがあります。 胃もたれや胸やけ、下痢の原因になることもあるため、ほどほどに楽しみましょう。 |
焼肉の煙を吸いすぎない工夫
焼肉の煙には、一酸化炭素や多環芳香族炭化水素(PAHs)といった有害物質が含まれている可能性があります。短時間であれば大きな問題になることは少ないとされていますが、妊娠中はなるべく避けた方が安心です。
お店を選ぶ際は、無煙ロースターが設置されているお店や、換気能力の高いお店を選ぶのがおすすめです。 席を選ぶことができるなら、煙が流れにくい壁際や、換気扇の近くなどを選ぶと良いでしょう。自宅で焼肉をする場合も、窓を開けてしっかりと換気を行いながら楽しむことが大切です。
食べ過ぎによる塩分・脂質の過剰摂取
焼肉は美味しくて、つい食べ過ぎてしまいがちですが、妊娠中の体重管理の観点からも注意が必要です。
特にカルビなどの脂身が多い部位はカロリーが高く、脂質の摂りすぎは胃もたれの原因にもなります。 また、前述の通り、タレには塩分や糖分が多く含まれています。 食べ過ぎは体重増加だけでなく、妊娠高血圧症候群などのリスクを高めることにも繋がりかねません。
対策としては、最初にサラダやスープでお腹をある程度満たしておく、脂身の少ない赤身肉を中心に選ぶ、サンチュなどの野菜で巻いて食べる、といった工夫が有効です。美味しいからといって満腹になるまで食べるのではなく、「腹八分目」を心がけましょう。
サイドメニューで栄養バランスを整える
焼肉を食べる際は、お肉だけでなくサイドメニューも上手に活用して、栄養バランスを整えましょう。
- 焼き野菜・サラダ・ナムル: 野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、妊娠中に悩まされがちな便秘の解消に役立ちます。また、野菜を一緒に食べることで、脂質の吸収を穏やかにする効果も期待できます。
- わかめスープ: わかめにはミネラルが豊富です。温かいスープは消化を助け、満足感も得やすくなります。
- ごはん: エネルギー源となる炭水化物も、妊婦さんには必要な栄養素です。お肉ばかりに偏らず、主食も適量摂るようにしましょう。
お肉、野菜、主食をバランス良く組み合わせることで、より健康的で満足度の高い食事になります。
体調が良い日を選ぶ
妊娠中は、日によって体調が大きく変動します。つわりが残っていたり、胃がムカムカしたり、疲れがたまっていたりするときに、脂っこい焼肉を食べると、かえって体調を崩してしまう可能性があります。
焼肉を食べに行く計画を立てる際は、無理のないスケジュールを組み、心身ともにコンディションが良い日を選びましょう。「食べたい!」という気持ちと、ご自身の体の声をよく聞き、少しでも不安があれば無理をしないことが大切です。体調の良い日に楽しむ焼肉は、きっと格別な美味しさに感じるはずです。
ハラミ以外のおすすめ部位と注意したいメニュー
焼肉にはハラミ以外にもたくさんの部位があります。妊娠中に食べるなら、どのような部位がおすすめなのでしょうか。また、逆に避けた方が良いメニューについても知っておきましょう。部位選びを工夫することで、より安心して焼肉を楽しめます。
妊娠中におすすめの焼肉部位
妊娠中は、貧血予防のための鉄分や、赤ちゃんの体を作るタンパク質が特に重要です。 そのため、脂質が比較的少なく、栄養価の高い赤身肉がおすすめです。
ロース・ヒレ: 脂肪が少なく、タンパク質が豊富です。肉質も柔らかいため、消化にも比較的優しい部位です。
タン: 牛の舌の部分です。食感が楽しめ、鉄分も含まれています。ただし、厚切りの場合は中まで火が通りにくいことがあるので、薄切りのものを選んだり、しっかり焼いたりする工夫が必要です。
*ハラミ: 前述の通り、適度な脂肪と柔らかさが魅力で、鉄分も豊富です。
これらの部位を選ぶ際も、大前提として「しっかり加熱する」ことを忘れないでください。脂身の多いカルビなどを食べたい場合は、量を少なめにして、野菜と一緒に食べるなどの工夫をすると良いでしょう。
注意が必要なホルモン系メニュー
ミノ(第一胃)やマルチョウ(小腸)などのホルモン(内臓肉)は、独特の食感や味わいが人気ですが、妊娠中に食べる際は少し注意が必要です。
ホルモンは部位によっては脂肪分が非常に多いものがあります。 食べ過ぎるとカロリーオーバーになりやすく、消化にも時間がかかり胃腸に負担をかけることがあります。また、内臓は菌が付着しやすい部位でもあるため、特に念入りな加熱が不可欠です。
さらに、レバー(肝臓)には鉄分が豊富に含まれている一方で、ビタミンA(レチノール)の含有量が非常に高いという特徴があります。 妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、胎児に影響が出る可能性があるため、食べる量には注意が必要です。 ホルモンを食べる場合は、種類を選び、少量に留めておくのが安心です。
ユッケやレバ刺しなどの生肉は絶対にNG
これは言うまでもありませんが、ユッケ、牛刺し、レバ刺し、馬刺しなどの生肉メニューは、妊娠中は絶対に食べてはいけません。
生肉には、トキソプラズマやO-157、リステリア菌などの食中毒菌や寄生虫が付着しているリスクが非常に高いです。 これらは妊婦さんとお腹の赤ちゃんに深刻な影響を及ぼす可能性があり、加熱しない限りそのリスクを取り除くことはできません。
お店で提供されているものであっても、安全とは限りません。妊娠がわかったら、出産が終わるまでは生肉を食べるのは完全にやめましょう。お寿司のネタなど、他の生ものにも同様の注意が必要です。
もしも加熱不十分なハラミを食べてしまったら?

どんなに気をつけていても、「もしかしたら、今食べたお肉、中が赤かったかも…」と不安になってしまう瞬間があるかもしれません。万が一、加熱が不十分なハラミを食べてしまったかもしれないと感じた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。落ち着いて対応することが大切です。
すぐに現れる症状とは?
加熱不十分な肉を食べて食中毒や感染症を発症した場合、原因となる菌や寄生虫の種類によって症状や潜伏期間は異なります。
- 一般的な食中毒(O-157など): 食後数時間から数日で、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状が現れることが多いです。
- リステリア菌: 潜伏期間が数週間と長いこともあり、インフルエンザに似た発熱、頭痛、筋肉痛などが主な症状です。
- トキソプラズマ: ほとんどの場合は無症状ですが、感染した場合は軽い発熱やリンパ節の腫れなど、風邪のような症状が出ることがあります。
もし、焼肉を食べた後に上記のような症状が出た場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診してください。その際、「いつ、どこで、何を食べたか」を具体的に医師に伝えることが、適切な診断と治療に繋がります。
症状がない場合でも注意すべきこと
食べてしまった直後に特に症状がなくても、それで「大丈夫だった」と断定することはできません。なぜなら、トキソプラズマのように、母体にほとんど症状が出ないまま赤ちゃんに影響が及ぶ感染症や、リステリア菌のように潜伏期間が長いものもあるからです。
特にトキソプラズマは、妊娠前に感染したことがあるか(抗体があるか)どうかでリスクが大きく変わります。多くの産院では妊娠初期に抗体検査を行いますが、もし検査を受けていなくて抗体の有無がわからない場合は、より注意が必要です。
症状がなくても、「生焼けの肉を食べてしまったかもしれない」という事実が強い不安やストレスになることもあります。心配な状態が続くようであれば、次のステップに進みましょう。
不安なときはかかりつけ医に相談を
医師に相談すれば、必要に応じてトキソプラズマの抗体検査などを行ってくれます。 検査結果によって、最近感染した可能性があるのか、それとも以前から抗体を持っていたのかなどを判断することができます。もし感染の疑いがある場合でも、早期に発見できれば、赤ちゃんへの感染リスクを減らすための薬物治療を開始することも可能です。
「心配しすぎかな?」と思う必要はありません。妊婦さんが心穏やかに過ごすことは、お腹の赤ちゃんにとっても非常に大切です。一人で抱え込まず、専門家である医師に相談して、不安を解消しましょう。
まとめ:妊娠中の焼肉はハラミを含め、ポイントを押さえて楽しもう

今回は、妊娠中の焼肉、特にハラミの喫食について、リスクや安全に楽しむためのポイントを解説しました。
記事の要点を振り返ってみましょう。
- 妊娠中に焼肉やハラミを食べることは、しっかり加熱すれば問題ありません。
- 注意すべき主なリスクは、トキソプラズマ、リステリア菌、O-157などによる食中毒や感染症です。
- 安全に楽しむためには、「中心部まで加熱」「トングの使い分け」「食べ過ぎない」「栄養バランスを考える」といったポイントが重要です。
- ユッケやレバ刺しなどの生肉メニューは絶対に避ける必要があります。
- もし生焼けの肉を食べてしまい不安な場合は、症状がなくてもかかりつけ医に相談しましょう。
妊娠中は食事に関する制限が多く、ストレスを感じることもあるかもしれません。しかし、正しい知識を持って工夫すれば、大好きな焼-肉も我慢せずに楽しむことができます。今回ご紹介したポイントをしっかりと守り、体調の良い日を選んで、焼肉でスタミナをつけ、心も体もリフレッシュしてくださいね。安全でおいしい食事は、きっとマタニティライフをより豊かにしてくれるはずです。



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