韓国料理店や焼肉店で「デジカルビ」というメニューを見かけたことはありませんか?美味しそうな名前の響きに惹かれつつも、「カルビと何が違うの?」「サムギョプサルとはどう違うの?」と疑問に思い、注文をためらった経験がある方もいるかもしれません。
デジカルビは、韓国では非常にポピュラーで、多くの人々に愛されている豚肉料理です。 甘辛いタ-レがしっかりと染み込んだジューシーな豚肉は、一度食べたらやみつきになること間違いなし。この記事では、そんなデジカルビの基本的な意味から、他の人気焼肉との違い、本場韓国での美味しい食べ方、さらにはご家庭で楽しめるレシピまで、デジカルビの魅力を余すところなくお伝えします。これを読めば、あなたもきっとデジカルビを注文したくなるはずです。
デジカルビの意味とは?基本をチェック

まずは、デジカルビという料理の基本的な情報から見ていきましょう。名前の由来や、どのような料理なのかを知ることで、より深く味わうことができます。
「デジ(돼지)」と「カルビ(갈비)」の語源
「デジカルビ」という名前は、韓国語が由来です。
- デジ(돼지): 韓国語で「豚」を意味します。
- カルビ(갈비): 韓国語で「あばら骨」や「あばら肉」を意味します。
つまり、デジカルビを直訳すると「豚のあばら肉」となります。 韓国料理店で単に「カルビ」と注文すると、一般的には牛肉のカルビ(ソカルビ)を指すことが多いですが、「デジ」が付くことで豚肉のカルビ料理であることが明確になります。 日本語の表記では「デジカルビ」のほかに、「テジカルビ」と書かれることもありますが、どちらも同じ料理を指します。
デジカルビはどんな料理?
デジカルビは、豚の骨付きあばら肉(スペアリブ)やその周りの肉を、醤油ベースの甘辛いタレ(ヤンニョム)にじっくりと漬け込み、網や鉄板で焼いて食べる韓国の焼肉料理です。
タレには醤油や砂糖をベースに、にんにく、生姜、梨や玉ねぎのすりおろしなどが使われることが多く、このタレに漬け込むことで肉が驚くほど柔らかくなるのが特徴です。 焼くときの香ばしい香りと、口に入れた瞬間に広がるジューシーな肉の旨味、そして甘辛いタレの味わいが絶妙にマッチし、ご飯もお酒も進む一品です。
元々は骨付きのあばら肉を使うのが伝統的でしたが、最近では骨なしのロース肉や肩ロース、豚バラ肉など、様々な部位が使われることも増えています。
デジカルビの歴史と発祥
デジカルビが韓国で注目されるようになったのは、朝鮮戦争後のことだと言われています。 当時、あばら肉は焼肉に使う部位とは考えられていなかったため安価で手に入りやすく、庶民や労働者向けの飲食店で広まっていきました。 牛肉に比べて手頃な価格で美味しく食べられるデジカルビは、瞬く間に庶民の味方として人気を博し、現在では韓国の国民食ともいえる存在になっています。
ソウルの麻浦(マポ)地区には、当時から続くデジカルビの老舗専門店が多く集まる「麻浦テジカルビ横丁」があり、今もなお多くの人で賑わっています。 このように、デジカルビは韓国の食文化の歴史と深く結びついた、人々に長く愛され続けている料理なのです。
デジカルビと他の人気韓国焼肉との違い
デジカルビについて少し理解が深まったところで、気になるのが他の人気韓国焼肉との違いではないでしょうか。特に、同じ豚肉料理である「サムギョプサル」や、鶏肉料理の「タッカルビ」との違いを詳しく見ていきましょう。
サムギョプサルとの違いは「部位」と「味付け」
| 料理名 | 主な使用部位 | 味付け |
|---|---|---|
| デジカルビ | 豚のあばら肉(骨付きカルビ、肩ロースなど) | 事前に甘辛いタレに漬け込む |
| サムギョプサル | 豚のバラ肉(三枚肉) | 味付けはせず、焼いてから塩やごま油、サムジャン(味噌だれ)などをつけて食べる |
デジカルビは、あばら肉や肩ロースといった部位を、醤油ベースの甘辛いタレにあらかじめ漬け込んでから焼くのが最大の特徴です。 これにより、肉自体にしっかりと味が染み込み、柔らかくジューシーな食感になります。
一方、サムギョプサルは、豚のバラ肉(三枚肉)を使い、味付けをせずにそのまま焼きます。 焼きあがった肉を、ごま油と塩を混ぜたタレや、サムジャンという甘辛い味噌につけて食べるのが一般的です。肉本来の旨味や脂の甘さをダイレクトに楽しむスタイルと言えるでしょう。
どちらもサンチュなどの葉野菜で巻いて食べる点は共通していますが、タレの染み込んだ深いコクを楽しみたいならデジカルビ、肉そのものの味をシンプルに味わいたいならサムギョプサルがおすすめです。
タッカルビとの違いは「肉の種類」と「調理法」
タッカルビも日本で人気の韓国料理ですが、デジカルビとの違いは明確です。
- 肉の種類: デジカルビが豚肉を使うのに対し、タッカルビは鶏肉(主に鶏もも肉)を使います。「タッ(닭)」が韓国語で鶏を意味します。
- 調理法: デジカルビは網や鉄板で焼く「焼肉」スタイルですが、タッカルビは大きな鉄板の上で鶏肉とキャベツ、玉ねぎ、さつまいもなどの野菜を一緒にコチュジャンベースの甘辛いタレで炒める「鉄板炒め」料理です。
近年人気の「チーズタッカルビ」のように、とろけるチーズを絡めて食べるスタイルも定番化していますね。焼いて楽しむデジカルビとは、調理法も味わいも全く異なる料理です。
日本の「豚カルビ」との違い
日本の焼肉店でも「豚カルビ」というメニューはよく見かけます。日本の豚カルビは、一般的に豚のバラ肉をスライスしたものが多く、サムギョプサルに近いと言えます。
日本の豚カルビとデジカルビの大きな違いは、やはり味付けにあります。日本の焼肉店では、塩コショウや焼肉のタレ(つけダレ)で食べることが主流ですが、デジカルビは前述の通り、醤油ベースの甘いタレにしっかりと漬け込まれている点が特徴的です。 また、サンチュやエゴマの葉で巻いて食べるという韓国ならではの食文化も、日本の豚カルビの食べ方とは少し異なります。
デジカルビの美味しい食べ方と楽しみ方

デジカルビの魅力を最大限に引き出すには、美味しい食べ方を知っておくのが一番です。本場韓国のスタイルで、デジカルビを存分に楽しみましょう。
基本の焼き方と食べごろの見極め方
デジカルビはタレに漬け込んでいるため、普通の焼肉よりも焦げ付きやすいのが特徴です。 そのため、焼き方には少しコツが必要です。
火が強すぎると表面だけが焦げてしまい、中まで火が通らないことがあります。網の上で肉を滑らせるように動かしながら、両面に香ばしい焼き色がついたら食べごろのサインです。
骨付きの場合は、骨の周りの肉が特に美味しい部分。骨から肉がスッと外れるくらいまで焼けたら、ハサミで食べやすい大きさにカットしていただきましょう。お店の人が焼いてくれる場合は、プロの焼き加減に任せるのが安心です。
サンチュやエゴマの葉で巻くのが定番!
焼きあがったデジカルビは、そのまま食べてももちろん美味しいですが、ぜひ試してほしいのがサンチュやエゴマの葉といった葉野菜で巻いて食べる「サム(쌈)」というスタイルです。
- 手のひらにサンチュを広げ、お好みでエゴマの葉を重ねます。
- その上に、焼きあがったデジカルビを乗せます。
- サムジャン(甘辛い味噌)を少しつけ、スライスした生ニンニクや青唐辛子、白髪ねぎの和え物(パジョリ)などを乗せます。
- 葉野菜で全体をくるっと包み、一口で頬張ります。
熱々のデジカルビとフレッシュな野菜、そして様々な薬味の風味が口の中で一体となり、まさに絶品です。野菜をたくさん摂れるので、意外とさっぱりと食べ進めることができますよ。
一緒に食べたいおすすめの付け合わせ(パンチャン)
韓国料理店では、注文したメイン料理と一緒に「パンチャン」と呼ばれる無料の小皿料理がいくつか提供されます。これらもデジカルビの美味しさを引き立てる名脇役です。
- キムチ: 定番の白菜キムチやカクテキ(大根のキムチ)。焼いたキムチをデジカルビと一緒に巻くのもおすすめです。
- ナムル: もやしやほうれん草などをごま油で和えたもの。お肉の合間の箸休めにぴったりです。
- サンム(쌈무): 薄くスライスした大根の甘酢漬け。さっぱりとした酸味が、デジカルビの濃厚な味わいをリフレッシュしてくれます。
- パジョリ(파절이): 白髪ねぎをコチュジャンやごま油で和えたもの。シャキシャキとした食感とピリ辛の風味がアクセントになります。
これらのパンチャンも一緒に葉野菜で巻くことで、味や食感のバリエーションがさらに広がります。
〆におすすめのメニュー
デジカルビを堪能した後の〆には、韓国ならではのメニューがおすすめです。
- 冷麺(ネンミョン): さっぱりとした冷麺は、焼肉の後の〆にぴったり。特に、甘酸っぱくシャーベット状のスープが特徴的な「水冷麺(ムルネンミョン)」は、口の中をさっぱりとさせてくれます。
- テンジャンチゲ: 韓国の家庭の味ともいえる、味噌ベースの鍋料理。野菜や豆腐がたっぷり入っており、ご飯と一緒に食べれば心も体も温まります。
- ご飯とチゲ: もちろん、デジカルビの甘辛いタレは白ご飯との相性も抜群です。残ったタレをご飯に少しつけて食べるのもたまりません。
日本でデジカルビを味わうには?
デジカルビの魅力が分かったところで、実際に食べたくなった方も多いのではないでしょうか。日本でも、本格的なデジカルビを味わう方法はいくつかあります。
お店の選び方のポイント
日本でも、本格的な韓国料理店や焼肉店でデジカルビを提供しているお店が増えています。 お店を探す際は、以下の点をチェックしてみると良いでしょう。
- 専門店かどうか: 「デジカルビ専門店」や「豚焼肉専門店」を掲げているお店は、肉の質やタレにこだわりを持っていることが多いです。
- 炭火焼きかどうか: 炭火で焼くデジカルビは、遠赤外線効果で肉がふっくらと焼きあがり、余分な脂が落ちて香ばしい風味が加わります。
- 口コミやレビュー: 実際に訪れた人の感想は、お店の雰囲気や味を知る上で非常に参考になります。特に「タレが美味しい」「肉が柔らかい」といった口コミは要チェックです。
メニュー名は「デジカルビ」のほか、「テジカルビ」や「豚カルビ(味付け)」など、お店によって表記が異なる場合があるので、メニューをよく見て探してみてください。
自宅で楽しむ!デジカルビの簡単レシピ
お店の味も良いですが、実はデジカルビはご家庭でも手軽に作ることができます。 漬けて焼くだけなので、意外と簡単ですよ。
【材料(2人分)】
- 豚スペアリブまたは豚肩ロース(厚切り):300g〜400g
- 玉ねぎ:1/4個(すりおろし)
- <漬け込みダレ>
- 醤油:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 酒:大さじ1
- ごま油:大さじ1
- おろしにんにく:小さじ1
- おろし生姜:小さじ1
- コチュジャン:小さじ1/2(お好みで)
【作り方】
- 豚肉は筋切りをし、味が染み込みやすいようにフォークで数カ所刺しておきます。
- ポリ袋にすりおろした玉ねぎと<漬け込みダレ>の材料をすべて入れ、よく混ぜ合わせます。
- ②の袋に豚肉を入れ、タレが全体に行き渡るようによく揉み込みます。
- 冷蔵庫で最低でも30分以上、できれば数時間〜一晩漬け込みます。
- フライパンにごま油(分量外)を熱し、漬け込んだ豚肉をタレを軽く切りながら並べ入れます。
- 中火で両面に焼き色が付くまで焼き、蓋をして弱火で中までじっくりと火を通します。
- サンチュやキムチなどと一緒に盛り付ければ完成です。
通販で買えるおすすめデジカルビセット
「タレを作るのは少し面倒…」という方には、通販で購入できるデジカルビセットがおすすめです。味付け済みの豚肉が冷凍で届くので、解凍して焼くだけで本格的な味が楽しめます。
最近では、コストコなどの大型スーパーでも大容量のデジカルビが販売されており、人気を集めています。 ホームパーティーやバーベキューの主役としても活躍すること間違いなし。ストックしておけば、忙しい日のメインディッシュとしても重宝します。
まとめ:デジカルビの意味を理解して本場の味を楽しもう

この記事では、「デジカルビの意味」をテーマに、その語源からサムギョプサルとの違い、美味しい食べ方まで詳しく解説してきました。
デジカルビは、韓国語で「豚のあばら肉」を意味する、醤油ベースの甘辛いタレに漬け込んだ豚肉の焼肉料理です。 味付けをせずに焼くサムギョプサルとは異なり、肉自体にしっかりと味が染み込んだ、柔らかくジューシーな味わいが特徴です。
本場韓国のように、サンチュやエゴマの葉で巻いて、キムチやニンニクなどの薬味と一緒に頬張れば、その美味しさにきっと感動するはず。
これまでデジカルビを食べたことがなかった方も、この記事を参考に、ぜひ一度その魅力的な味わいを体験してみてください。韓国料理店で、ご家庭で、あなたのお気に入りの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。



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