お肉屋さんやスーパーで牛肉を選ぶとき、「サーロイン」と「ロース」という表示を見て、どちらがどう違うのか、そしてどちらが高いのか、迷った経験はありませんか?どちらも美味しい牛肉の代名詞ですが、実は価格や味わいには明確な違いがあります。
特にサーロインは高級なイメージがあり、ロースはすき焼きなどで親しまれているため、その違いが気になる方も多いでしょう。
この記事では、サーロインとロースの価格の違いについて、その理由も含めて詳しく解説します。さらに、それぞれの部位が牛のどの部分にあたるのか、肉質や味わいにどんな特徴があるのか、そしてどんな料理に適しているのかを、分かりやすくご紹介します。もうお肉選びで迷うことはありません。特別な日のごちそうから普段の食卓まで、シーンに合わせて最適なお肉を選べるようになります。
サーロインとロースはどっちが高い?気になる価格を徹底比較

お店で牛肉を選ぶ際、多くの人が気になるのが価格です。特に「サーロイン」と「ロース」は、どちらも人気の部位だけに、その価格差は気になるところでしょう。ここでは、両者の一般的な価格と、なぜ価格に差が生まれるのかを詳しく解説します。
一般的な価格帯の比較
スーパーや精肉店で価格表示を見比べてみても、その差は明らかです。 例えば、国産牛の場合、ロース(特に肩ロース)が100gあたり数百円台から手に入るのに対し、サーロインは1000円以上、時には数千円することも珍しくありません。 もちろん、これはあくまで目安であり、牛肉のブランド(松阪牛や神戸牛など)や等級(A5ランクなど)、輸入牛か国産牛かによって価格は大きく変動します。
| 部位 | 国産牛100gあたりの価格目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| サーロイン | 1,000円~ | 非常に柔らかく、サシが美しい。ステーキの王道。 |
| リブロース | 800円~1,500円 | サーロインに次ぐ柔らかさ。脂の甘みが強い。 |
| 肩ロース | 500円~1,000円 | 赤身と脂肪のバランスが良い。すき焼きやしゃぶしゃぶに人気。 |
このように、同じ「ロース」という括りの中でも、部位によって価格に差があることがわかります。
なぜサーロインの方が高価な傾向にあるのか?
サーロインが高価なのには、いくつかの理由があります。
第一に、希少性が高いことが挙げられます。サーロインは牛一頭から取れる量が限られている高級部位です。 特に、ヒレのすぐ隣に位置するサーロインは、牛の体の中でもあまり動かさない部分のため、筋肉が発達しすぎず、非常に柔らかい肉質を持っています。 この柔らかさと希少価値が、価格に直接反映されるのです。
第二に、その卓越した肉質と味わいです。サーロインはきめ細かいサシ(霜降り)が入りやすく、ジューシーでとろけるような食感が特徴です。 脂の甘みと赤身の旨味のバランスが絶妙で、「牛肉の王様」と称されるほどの美味しさを誇ります。 このような優れた食味体験を提供できることが、高い価格設定の理由となっています。
ブランド牛やランクによる価格の違い
牛肉の価格を左右するもう一つの大きな要因が、ブランドとランク(等級)です。
例えば、同じサーロインでも、一般的な国産牛と「松阪牛」や「神戸牛」といった有名ブランド牛では、価格が数倍違うこともあります。 これは、各ブランドが独自の厳しい基準で飼育・管理を行い、優れた品質を保証しているためです。
また、牛肉は「A5」や「A4」といったアルファベットと数字でランク付けされます。これは、歩留等級(A, B, C)と肉質等級(5, 4, 3, 2, 1)を組み合わせたもので、A5が最高ランクとなります。肉質等級は「脂肪交雑(サシの入り具合)」「肉の色沢」「肉の締まり及びきめ」「脂肪の色沢と質」の4項目で評価されます。当然ながら、ランクが高いほど評価も高く、価格も高価になります。
つまり、「神戸牛のA5ランクのサーロイン」となれば、最高級品として非常に高い価格で取引されることになるのです。
牛肉の王様「サーロイン」とはどんな部位?

ステーキといえば多くの人が思い浮かべる「サーロイン」。そのとろけるような食感と芳醇な味わいは、まさに牛肉の王様と呼ぶにふさわしい風格を持っています。 ここでは、サーロインがどの部位にあたるのか、その名前の由来や肉質の特徴について詳しく見ていきましょう。
サーロインの部位と名前の由来
サーロインは、牛の背中の中央部分、腰の上部に位置するお肉です。 具体的には、リブロースの後ろ、ランプ(お尻に近い部位)の前にあります。 この部分は牛があまり動かさない筋肉のため、非常に柔らかいのが特徴です。
サーロインという名前の由来には、有名な逸話があります。16世紀頃のイギリス国王があまりの美味しさに感動し、貴族に与えられる称号「サー(Sir)」を授けて「サー・ロイン」と呼んだ、という説です。 また、フランス語で「上部の腰肉」を意味する「surlonge(シュルロンジュ)」が語源だという説もあります。 いずれにせよ、古くからその美味しさが認められてきた特別な部位であることに変わりはありません。
きめ細やかなサシととろけるような食感
サーロインの最大の魅力は、そのきめ細やかで美しい霜降り(サシ)にあります。 赤身の間に網の目のように入った脂肪が、加熱することで溶け出し、肉全体をジューシーで柔らかくします。
この脂は融点(脂が溶け出す温度)が低いため、口に入れると人の体温でじゅわっと溶け出し、とろけるような食感を生み出します。 また、この脂には上品な甘みと香りがあり、赤身の濃厚な旨味と合わさることで、サーロインならではの深い味わいを堪能できるのです。 肉質は非常に柔らかく、ナイフがすっと入るほど。 この繊細な食感が、多くの人々を魅了してやみません。
サーロインの味を最大限に楽しむ調理法
サーロインの持つ極上の柔らかさとジューシーさ、そして脂の甘みを最大限に味わうなら、やはりステーキが一番のおすすめです。
厚切りにしたサーロインをフライパンや鉄板で焼くことで、表面は香ばしく、中は肉汁をたっぷりと含んだジューシーな状態に仕上がります。焼き加減はお好みですが、ミディアムレアあたりが、肉の柔らかさと旨味を最も感じやすいでしょう。味付けはシンプルに塩コショウだけでも十分。お好みでワサビ醤油やガーリックバターなどを添えるのも良いでしょう。
もちろん、ステーキ以外にも様々な料理で楽しむことができます。
- ローストビーフ: 塊肉を低温でじっくりと加熱することで、しっとりと柔らかな食感に仕上がります。
- しゃぶしゃぶ・すき焼き: 薄切りにすれば、そのとろけるような食感を存分に楽しめます。 脂の甘みが割り下やポン酢と絶妙にマッチします。
- 焼肉: 少し厚めにスライスしてさっと炙るように焼けば、口の中でとろける贅沢な焼肉が楽しめます。
幅広い料理で活躍する「ロース」とは?

「ロース」と聞くと、すき焼きやとんかつなどを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実は「ロース」という言葉は、牛の背中側の広い範囲を指す総称なのです。 ここでは、少し複雑なロースの部位の関係性と、それぞれの特徴について解説していきます。
肩ロース・リブロース・ロース(サーロイン)の関係性
実は、これまで説明してきた「サーロイン」も、大きな括りでは「ロース」の一部です。
牛肉の「ロース」は、牛の肩から腰にかけての背中の部分を指し、主に以下の3つの部位に分けられます。
- 肩ロース: 肩に近い、首側のお肉。
- リブロース: 肩ロースとサーロインの間にある、あばら(リブ)の部分のお肉。
- サーロイン: 腰に近い部分のお肉。
つまり、「肩ロース → リブロース → サーロイン」という順番で繋がっているのです。 一般的に、肩に近いほど筋肉がよく動かされるため肉質はややしっかりしており、腰に近づくにつれて運動量が少なくなるため柔らかくなっていきます。 価格もこの順番で高くなる傾向があります。
肩ロースとリブロースのそれぞれの特徴
サーロイン以外の主なロース肉である「肩ロース」と「リブロース」にも、それぞれに魅力的な特徴があります。
肩ロース
牛の体の中でも特によく動かす肩の部分にあるため、肉質はややしっかりとした歯ごたえがあります。 しかし、その分、赤身の旨味が非常に濃厚なのが特徴です。 脂肪も適度に入り組んでいるため、コクと風味のバランスが良い部位と言えるでしょう。 価格が比較的リーズナブルなのも嬉しいポイントです。 関西では「クラシタ」と呼ばれることもあります。
リブロース
ロースの真ん中に位置し、「リブ(肋骨)」の名の通り、あばら周辺のお肉です。肉質はきめ細かく、サシ(霜降り)が最も入りやすい部位の一つとされています。 そのため、サーロインに負けないくらい柔らかくジューシーで、脂の甘みと濃厚なコクを存分に楽しめます。 見た目も豪華で、まさに牛肉の美味しい部分が詰まった部位と言えるでしょう。
| 部位 | 肉質・食感 | 味わい | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| 肩ロース | ややしっかりめ、歯ごたえあり | 赤身の旨味が濃厚、コクがある | 比較的安価 |
| リブロース | きめ細かく柔らかい、ジューシー | 脂の甘みが強く、濃厚なコク | 中~高価 |
| サーロイン | 非常に柔らかく、とろける食感 | 脂と赤身のバランスが絶妙、上品な旨味 | 高価 |
ロース(肩ロース・リブロース)のおすすめ料理
肩ロースとリブロースは、それぞれの肉質の特徴を活かした料理で楽しむのがおすすめです。
肩ロースがおすすめの料理
濃厚な赤身の味わいを活かす料理に向いています。
- すき焼き・しゃぶしゃぶ: 薄切りにすることで、硬さを感じさせずに美味しくいただけます。 濃厚な味わいが割り下やタレによく絡みます。
- 焼肉: やや厚めに切って焼くと、噛むほどに肉の旨味があふれ出します。
- 煮込み料理(カレー、シチューなど): じっくり煮込むことで、筋がコラーゲンに変化し、とろけるように柔らかくなります。
リブロースがおすすめの料理
美しいサシと柔らかさを活かす、少し贅沢な料理にぴったりです。
- ステーキ: サーロインと同様、ステーキに最適です。 脂の旨味を存分に味わえます。
- ローストビーフ: 塊で焼くと、見た目も華やかでパーティーメニューに最適です。
- すき焼き・しゃぶしゃぶ: 霜降りのリブロースを使ったすき焼きやしゃぶしゃぶは、口の中でとろけるような格別の美味しさです。
結局どっちを選ぶべき?シーン別おすすめ

サーロインとロース(肩ロース・リブロース)、それぞれの特徴が分かったところで、実際にどんな時にどちらを選べば良いのでしょうか。ここでは、具体的なシーンに合わせて、おすすめの部位をご紹介します。
特別な日のごちそうには「サーロイン」
「牛肉の王様」と称されるサーロインは、その価格に見合うだけの満足感を与えてくれます。 きめ細やかな霜降りがもたらすとろけるような食感と、上品な脂の甘み、そして赤身の濃厚な旨味のハーモニーは、まさに格別です。
厚切りのサーロインステーキを焼けば、それだけで食卓が華やかになり、お祝いのムードも一気に高まります。 高級レストランで味わうような本格的なステーキを、ぜひご家庭で楽しんでみてください。その一口が、特別な日をさらに思い出深いものにしてくれるはずです。
普段の食事やすき焼き・しゃぶしゃぶには「ロース」
家族みんなで楽しむ普段の食事や、大勢で囲む鍋料理には、コストパフォーマンスに優れたロース(特に肩ロース)がおすすめです。
肩ロースはサーロインに比べて手頃な価格でありながら、赤身の旨味がしっかりと感じられる部位です。 すき焼きやしゃぶしゃぶ用に薄切りにすれば、適度な歯ごたえと濃厚な味わいが、野菜や割り下と絶妙に絡み合います。
また、リブロースは肩ロースよりは少し高価になりますが、その分サシが豊富で柔らかいため、少し豪華なすき焼きやしゃぶしゃぶを楽しみたい時にぴったりです。 脂の甘みが強いので、お子様から大人まで、誰もが美味しく楽しめるでしょう。
BBQや焼肉で楽しむなら?
仲間と集まって楽しむBBQや焼肉では、様々な部位を食べ比べるのが醍醐味です。
- 主役級の厚切りステーキには「サーロイン」や「リブロース」を。炭火で豪快に焼けば、香ばしさが加わり、格別の美味しさです。
- タレと絡めてご飯と一緒に楽しむなら「肩ロース」がおすすめです。濃厚な味わいがタレによく合い、ご飯が進むこと間違いありません。
- 量をたくさん食べたい時には、価格が手頃な「肩ロース」を中心に揃えると良いでしょう。
それぞれの部位の特徴を活かして、様々なカットや味付けで用意すれば、BBQや焼肉がさらに盛り上がります。ぜひ、お好みの組み合わせを見つけてみてください。
美味しいお肉を見分けるためのポイント

せっかく美味しい部位を選ぶなら、その中でも鮮度が良く、品質の高いものを選びたいですよね。スーパーや精肉店でお肉を選ぶ際に役立つ、基本的な見分け方のポイントを3つご紹介します。
肉の色とツヤをチェック
まず一番に確認したいのが、お肉の色です。
新鮮な牛肉は、鮮やかで明るい赤色をしています。 時間が経って空気に触れると、徐々に酸化が進み、暗い赤色や茶色っぽい色に変色していきます。パックの中で重なっている部分が少し黒ずんでいるのは問題ありませんが、表面全体がくすんだ色になっているものは鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。
また、肉の表面にツヤやハリがあるかどうかも大切なポイントです。 パサパサして乾燥しているものよりも、みずみずしく、つややかなお肉を選ぶようにしてください。
サシ(霜降り)の入り方を見る
サーロインやリブロースのように霜降りが特徴の部位を選ぶ際は、サシの入り方をよく見てみましょう。
理想的なサシは、赤身の間にきめ細かく、均一に入っているものです。 脂肪の塊が大きすぎたり、入り方が偏っていたりするものよりも、全体にバランス良く広がっている方が、加熱したときに脂が溶け出しやすく、柔らかでジューシーな食感になります。
また、脂肪の色にも注目してください。良質な脂は、白く、光沢があります。 黄色がかっているものは、少し古いか、牛の質があまり良くない可能性があるので、なるべく真っ白なものを選ぶのがおすすめです。
ドリップが出ていないか確認しよう
お肉の入ったパックを傾けたときに、赤い液体(ドリップ)がたくさん出ていないかを確認しましょう。
このドリップは血液だと思われがちですが、実は肉の内部から流れ出た旨味成分や水分です。ドリップがたくさん出ているということは、それだけお肉の旨味が逃げてしまっている証拠。 パサついた食感の原因にもなります。
パックの底に敷かれている吸水シートがドリップで真っ赤になっているものや、パックを傾けるとドリップが流れ出てくるようなものは避け、なるべくドリップが少ないものを選びましょう。
まとめ:サーロインとロース、高いのはどっち?特徴を理解して選ぼう

この記事では、「サーロイン」と「ロース」の価格の違いやそれぞれの部位の特徴、おすすめの食べ方について詳しく解説してきました。
要点をまとめると以下のようになります。
- 価格: 一般的にはサーロインの方がロース(特に肩ロース)よりも高価です。 これは、サーロインが希少部位であり、きめ細やかなサシが入った優れた肉質を持つためです。
- サーロイン: 牛の腰上部の部位で、「牛肉の王様」とも呼ばれる最高級部位の一つ。 とろけるような柔らかさと上品な脂の甘みが特徴で、ステーキなど特別な日のごちそうに最適です。
- ロース: 肩から腰にかけての背中の肉の総称で、「肩ロース」「リブロース」「サーロイン」に分かれます。
- 肩ロース: 赤身の旨味が濃厚で、比較的リーズナブル。すき焼きや普段使いに向いています。
- リブロース: サシが豊富で柔らかく、脂の甘みが強いのが特徴。ステーキやすき焼きなど、少し贅沢したい時におすすめです。
どちらの部位にもそれぞれの魅力があります。大切なのは、料理の用途や予算、そしてどんな味わいを楽しみたいかに合わせて、最適な部位を選ぶことです。この記事を参考に、ぜひお肉選びの達人になって、日々の食卓をより豊かに楽しんでください。



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