「牛肉は好きだけど、脂質が気になる…」そう感じている方は多いのではないでしょうか。ダイエット中や健康を意識していると、牛肉は避けがちな食材かもしれません。しかし、牛肉には私たちの体を作るために欠かせないタンパク質や、貧血予防に役立つ鉄分、エネルギー代謝を助けるビタミンB群など、嬉しい栄養素も豊富に含まれています。
実は、牛肉は部位を選べば、脂質を抑えながら美味しく健康的に楽しむことができるのです。この記事では、牛肉の中でも特に脂質が少ない部位をランキング形式でご紹介します。さらに、それぞれの部位の栄養価や、美味しさを最大限に引き出す調理のコツ、スーパーでヘルシーな牛肉を見分けるポイントまで、わかりやすく解説していきます。この記事を読めば、もう牛肉選びで迷うことはありません。賢く部位を選んで、罪悪感なく美味しい牛肉を楽しみましょう。
牛肉で脂質が少ない部位はどこ?ランキングで紹介

牛肉と一言で言っても、その部位によって脂質の量は大きく異なります。ここでは、特に脂質が少なくヘルシーな部位をランキング形式でご紹介します。ダイエット中の方や、さっぱりとしたお肉が好きな方はぜひ参考にしてください。
1位:ヒレ(フィレ)
牛肉の中で最も脂質が少ない部位の代表格が「ヒレ」です。 背骨の内側にある筋肉で、ほとんど動かさない部分のため、きめが細かく非常に柔らかいのが特徴です。 脂質は100gあたり約3〜6g程度と、他の部位と比較しても圧倒的に少ないです。
その上品な味わいから「牛肉の女王」とも呼ばれ、高級な部位として知られています。 脂質が少ない分、肉本来の繊細な旨味をじっくりと味わうことができます。ステーキやローストビーフなど、シンプルな調理法でその美味しさを堪能するのがおすすめです。 ただし、脂質が少ないため火を通しすぎるとパサつきやすいので、焼き加減には注意が必要です。
2位:もも
「もも」は、その名の通り牛の後ろ脚の付け根部分のお肉で、赤身が多く脂肪が少ない代表的な部位です。 もも肉はさらに「内もも」「外もも」「シンタマ」「ランプ」などの部位に分かれますが、いずれも比較的脂質が少なくヘルシーです。
特に内ももは、もも肉の中でも特に脂肪が少なく、きめ細かい肉質が特徴です。ローストビーフや煮込み料理など、様々な料理に活用できます。 外ももは内ももより少し硬めですが、旨味が凝縮されており、薄切りにしてすき焼きや炒め物にすると美味しくいただけます。 全体的に味わいは淡白で、さっぱりと食べたい方におすすめです。
3位:ランプ
「ランプ」は、腰からお尻にかけての部位で、サーロインに続く部分です。 もも肉の一部に分類されますが、特に柔らかく旨味があると人気が高まっています。 赤身肉らしいしっかりとした味わいと、きめ細かく柔らかな肉質を両立しているのが魅力です。
脂身はごくわずかで、あっさりとしていながらも濃厚な風味を楽しめます。 ステーキや焼肉、ローストビーフにすると、赤身の美味しさを存分に味わうことができます。 ヒレより手頃な価格で手に入りやすいのも嬉しいポイントです。
4位:レバー・ハツ(内臓系)
少し意外かもしれませんが、レバー(肝臓)やハツ(心臓)といった内臓肉(ホルモン)も脂質が少ない部位です。
- レバー:脂質の代謝を促進するビタミンB2が豊富で、貧血予防に効果的な鉄分の宝庫でもあります。 独特の風味がありますが、栄養価は非常に高い部位です。
- ハツ:心臓の筋肉であるため、脂肪がほとんどなく、コリコリとした独特の食感が楽しめます。高タンパクでヘルシーな部位の代表格です。
これらの内臓系は、焼肉店などでよく見かける部位です。独特の食感と風味があり、栄養価も高いため、健康を意識するならぜひ取り入れたい食材です。
上記のランキングには入りませんでしたが、「ウデ」や「カタ」も比較的脂肪が少なくヘルシーな部位です。 これらはよく運動する部分なので少し硬めですが、旨味成分が豊富で、煮込み料理や薄切りにして炒め物などにすると美味しくいただけます。
部位別の栄養価を徹底比較!タンパク質やカロリーは?
脂質の少なさで牛肉を選ぶことも大切ですが、タンパク質やカロリー、その他の栄養素も気になるところです。ここでは、脂質の少ないヘルシーな部位を中心に、それぞれの栄養価を比較し、どのようなメリットがあるのかを詳しく見ていきましょう。
【比較表】牛肉のヘルシー部位 脂質・カロリー・タンパク質一覧
まずは、代表的な部位の100gあたりの栄養価を比較してみましょう。
| 部位 | カロリー (kcal) | タンパク質 (g) | 脂質 (g) |
|---|---|---|---|
| ヒレ (輸入牛) | 133 | 20.5 | 4.8 |
| もも (輸入牛/赤身) | 148 | 22.5 | 5.6 |
| ランプ (輸入牛) | 234 | 18.6 | 17.8 |
| レバー | 119 | 19.6 | 3.7 |
| ハツ | 128 | 16.5 | 7.6 |
| サーロイン (輸入牛) | 185 | 21.6 | 11.0 |
| バラ (和牛) | 517 | 11.0 | 50.0 |
※数値は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」などを参考に記載しており、牛の種類(和牛・輸入牛)や個体差によって変動します。
この表を見ると、ヒレやもも、内臓系のレバーやハツがいかに低カロリー・低脂質であるかが一目瞭然です。一方で、焼肉で人気のバラ(カルビ)は脂質が非常に多く、カロリーも高いことがわかります。
脂質を抑えつつタンパク質を摂るならこの部位
ダイエットや筋力トレーニングで特に重要視されるのがタンパク質です。タンパク質は筋肉や臓器、髪、肌など、私たちの体を作るための主成分であり、基礎代謝を維持するためにも欠かせません。
例えば、ヒレ肉(輸入牛)100gで約20.5g、もも肉(輸入牛/赤身)100gでは約22.5gものタンパク質を摂ることができます。これは、ヘルシーなイメージのある鶏ささみ(約23.9g)に匹敵する量であり、牛肉がいかに優れたタンパク源であるかがわかります。
鉄分やビタミン、L-カルニチンが豊富
牛肉の赤身肉が持つ魅力は、低脂質・高タンパク質だけではありません。他にも私たちの健康をサポートする栄養素がたくさん含まれています。
- 鉄分:牛肉に含まれる鉄分は「ヘム鉄」と呼ばれ、野菜などに含まれる「非ヘム鉄」よりも体に吸収されやすいのが特徴です。特に貧血予防には欠かせない栄養素で、その含有量は豚肉や鶏肉の2倍以上にもなります。
- 亜鉛:タンパク質の合成を助け、細胞の新陳代謝をサポートする必須ミネラルです。 免疫機能の維持にも関わる重要な役割を担っています。
- ビタミンB群:特にビタミンB12は、脂質やタンパク質の代謝を助ける働きがあります。 また、ビタミンB6はタンパク質の代謝に不可欠で、牛肉はタンパク質とビタミンB6を同時に効率よく摂取できる食材です。
- L-カルニチン:アミノ酸の一種で、食事で摂取した脂肪をエネルギーに変えやすくする性質を持っています。 つまり、脂肪燃焼をサポートしてくれる成分であり、ダイエット中には特に嬉しい栄養素です。
このように、脂質の少ない牛肉の赤身部位は、体をシェイプアップしたい方から、疲れやすい方、貧血が気になる方まで、多くの人にとってメリットの大きい食材なのです。
脂質の少ない牛肉を美味しく食べる調理のコツ

脂質の少ない赤身肉は、ヘルシーである一方、調理法を間違えると硬くなったりパサついたりしがちです。しかし、いくつかのコツを押さえるだけで、その美味しさを最大限に引き出すことができます。ここでは、赤身肉を柔らかくジューシーに仕上げるための調理のポイントをご紹介します。
パサつきを防ぐ下ごしらえのポイント
美味しい料理は下ごしらえから。赤身肉を調理する前には、ぜひ以下のひと手間を加えてみてください。
- 常温に戻す:冷蔵庫から出したばかりの冷たいお肉を急に加熱すると、内外の温度差で肉が硬くなる原因になります。調理を始める30分〜1時間前には冷蔵庫から出し、常温に戻しておきましょう。
- 筋切りをする:赤身と脂身の間にある筋や、目立つ硬い筋を包丁の先で数カ所切っておくと、加熱による肉の反り返りを防ぎ、柔らかく仕上がります。
- 水分を拭き取る:肉の表面についている水分(ドリップ)は臭みの原因になります。調理直前にキッチンペーパーで優しく拭き取ることで、焼き色がきれいにつき、美味しく仕上がります。
- 保湿効果のあるものに漬け込む:玉ねぎやキウイフルーツのすりおろし、塩麹、ヨーグルトなどには、タンパク質分解酵素が含まれており、肉を柔らかくする効果があります。調理前に短時間漬け込むのもおすすめです。
焼き方の基本!ミディアムレアがおすすめ
赤身肉のステーキや焼肉を美味しく仕上げるには、焼きすぎないことが最も重要です。 火を通しすぎると、肉の中の水分が失われて硬くパサパサになってしまいます。
煮込み料理で柔らかく仕上げる方法
シチューやカレーなどの煮込み料理には、もも肉やすね肉、肩肉といった少し硬めの赤身部位が適しています。 これらの部位は、コラーゲンなどの結合組織を多く含んでおり、じっくり時間をかけて煮込むことで、とろけるように柔らかくなるからです。
美味しく仕上げるコツは、煮込む前に肉の表面を焼き固めておくこと。これにより、肉の旨味がスープに溶け出しすぎるのを防ぎます。また、弱火でコトコトと長時間煮込むことが、肉を柔らかくする最大のポイントです。圧力鍋を使うと、調理時間を大幅に短縮できるので活用するのも良いでしょう。
ヘルシーさを活かす味付けの工夫
せっかく脂質の少ない部位を選んでも、マヨネーズや砂糖をたっぷり使ったこってりした味付けではカロリーが高くなってしまいます。
赤身肉のヘルシーさを活かすなら、シンプルな味付けを心がけましょう。塩・こしょうだけでも肉本来の旨味を十分に楽しめます。また、わさび醤油、大根おろしとポン酢、生姜やニンニクといった薬味を活用するのもおすすめです。 香草やスパイスを効かせれば、塩分を控えめにしても満足感のある一皿になります。
ヘルシーな牛肉の選び方と保存方法
スーパーの精肉コーナーで、よりヘルシーで美味しい牛肉を選ぶにはどこに注目すれば良いのでしょうか。ここでは、購入時に役立つ見分け方のポイントと、鮮度を保つための正しい保存方法について解説します。
スーパーで見分けるポイントは「色」と「ドリップ」
新鮮で美味しい赤身肉を選ぶには、以下の2つのポイントをチェックしましょう。
- 肉の色:新鮮な牛肉は、鮮やかで明るい赤色をしています。時間が経つにつれて酸化が進み、徐々に暗い赤色や茶色っぽい色に変化していきます。パックの中で重なっている部分が少し黒ずんでいるのは問題ありませんが、全体的に色がくすんでいるものは鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。
- ドリップの有無:ドリップとは、パックの底に溜まっている赤い液体のことです。これは血液ではなく、肉の旨味成分や栄養素が含まれた水分。ドリップがたくさん出ているものは、旨味が逃げてしまっているだけでなく、鮮度も落ちている証拠です。ドリップがほとんど出ていないものを選ぶのがポイントです。
脂肪(脂身)の色もチェックしましょう。白くてツヤのあるものが新鮮です。黄色がかっているものは、少し時間が経っている可能性があります。
「和牛」と「輸入牛」脂質の違い
牛肉には「和牛」と「国産牛」、「輸入牛」がありますが、脂質の観点から見ると大きな違いがあります。
- 和牛:サシ(霜降り)が特徴で、筋肉の間に細かく脂肪が入り込んでいます。そのため、口溶けが良く柔らかいですが、脂質が多くカロリーも高い傾向にあります。
- 輸入牛(アメリカン・ビーフなど):赤身が中心で、和牛に比べて脂肪が少ないのが特徴です。 そのため、カロリーが低く、タンパク質が豊富な傾向があります。
もちろん、国産牛の中にもホルスタイン種など、赤身が主体であっさりとした味わいの牛もいます。表示をよく見て、目的に合わせて選ぶことが大切です。
正しい冷蔵・冷凍保存で美味しさをキープ
購入した牛肉の美味しさを損なわないためには、適切な保存が欠かせません。
- 冷蔵保存:購入後はすぐに冷蔵庫へ。できればその日のうちに、遅くとも2〜3日以内には使い切りましょう。保存する際は、パックから取り出し、キッチンペーパーで表面の水分を拭き取ります。その後、新しいラップで空気が入らないようにぴったりと包み、チルド室などの低温で保存するのが理想です。
- 冷凍保存:すぐに使わない場合は、新鮮なうちに冷凍保存しましょう。1回に使う分量ごとに小分けにし、ラップでしっかりと包みます。さらに、冷凍用の保存袋に入れて空気を抜き、金属製のトレーに乗せて急速冷凍すると、品質の劣化を最小限に抑えられます。保存期間の目安は約1ヶ月です。
解凍する際は、冷蔵庫でゆっくり時間をかけて解凍するのがおすすめです。旨味成分である肉汁の流出を少なくできます。電子レンジでの解凍は、加熱ムラができやすいので最終手段と考えましょう。
まとめ:脂質の少ない牛肉を賢く選んで健康的な食生活を

この記事では、牛肉の中でも脂質の少ない部位や、その栄養価、美味しく食べるための調理法について詳しく解説しました。
牛肉は部位を選びさえすれば、決してダイエットや健康の敵ではありません。ヒレやもも、ランプといった赤身肉は、脂質が少ないだけでなく、良質なタンパク質や鉄分、ビタミンB群、脂肪燃焼を助けるL-カルニチンなど、私たちの体にとって有益な栄養素が豊富です。
今回ご紹介したポイントをまとめると以下のようになります。
- 脂質が少ない部位はヒレ、もも、ランプなどが代表的。
- 脂質を抑えたいなら、霜降りの多い和牛よりも輸入牛などの赤身肉がおすすめ。
- 赤身肉は高タンパク・低カロリーで、鉄分や亜鉛、ビタミンも豊富。
- 調理の際は焼きすぎに注意し、ミディアムレアで仕上げるのが美味しさの秘訣。
- スーパーでは肉の色やドリップの有無をチェックして新鮮なものを選ぶ。
これらの知識を活かして、日々の食生活に上手に牛肉を取り入れてみてください。我慢するのではなく、賢く選んで調理を工夫することで、食の楽しみを広げながら、より健康的な体づくりを目指しましょう。



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