エンペラーブリアンの値段は？希少部位の相場や購入方法をわかりやすく解説

牛肉の中でも最高級部位として知られるシャトーブリアン。その中でもさらに選び抜かれた「エンペラーブリアン」という部位があるのをご存知でしょうか。「牛肉の皇帝」とも称されるこのお肉は、まさに別格の存在です。

この記事では、エンペラーブリアンが一体どのようなお肉で、どのくらいの値段で取引されているのかを詳しく解説します。通販サイトでの価格相場や、お得に手に入れられるふるさと納税の情報、さらには飲食店で味わう場合の値段まで、あらゆる角度からその価値に迫ります。エンペラーブリアンの魅力や、シャトーブリアンとの違い、そして一度は味わってみたい究極の美味しさの秘密まで、わかりやすくお伝えしていきます。

エンペラーブリアンの値段は？気になる相場を徹底調査

牛肉の最高級部位として名高いエンペラーブリアン。その希少性から、値段も非常に高価であることが知られています。ここでは、通販サイト、ふるさと納税、そして飲食店という3つの異なるシーンでの価格相場を調査し、具体的にどのくらいの値段で手に入れることができるのかを詳しく見ていきましょう。

通販サイトでの販売価格

エンペラーブリアンは、その希少価値の高さから一般のスーパーマーケットなどで見かけることはほとんどありません。購入を希望する場合、高級精肉店や百貨店のオンラインストア、または産地直送の通販サイトなどを利用するのが一般的です。

これは、一般的な和牛のヒレ肉やシャトーブリアンと比較しても、かなり高額な設定です。価格は、牛のブランド、等級（A5ランクなど）、そして販売店によって大きく変動するため、購入の際は複数のサイトを比較検討することをおすすめします。特別な記念日や贈答用として、最高級の牛肉を求める際に選ばれることが多いようです。

ふるさと納税の返礼品としての価格

意外に思われるかもしれませんが、エンペラーブリアンはふるさと納税の返礼品としても提供されています。 これは、お得に最高級部位を試してみたいと考えている方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

例えば、徳島県徳島市のふるさと納税では、23,000円の寄付で200gのエンペラーブリアンが返礼品として用意されています。 ふるさと納税制度を活用すれば、実質的な自己負担額を抑えながら、通常はなかなか手の届かない高級食材を自宅で楽しむことが可能です。

ただし、人気の返礼品はすぐに品切れになってしまうこともありますので、気になる方はこまめにふるさと納税サイトをチェックすることをおすすめします。

飲食店で提供される場合の価格帯

高級焼肉店や鉄板焼き、ステーキハウスなど、限られた飲食店でしか味わうことのできないエンペラーブリアン。 お店でいただく場合の値段は、コース料理の一部として提供されるか、アラカルトで注文するかによって大きく異なります。

ある高級焼肉店では、100gあたり17,000円で提供されている例もあります。 また、過去にはテレビ番組で1人前18,000円のA5ランク松阪牛のエンペラーブリアンが紹介されたこともありました。

お店で食べる場合、最高の状態に調理してもらえるという付加価値があるため、通販などで購入するよりもさらに高価になる傾向があります。特別な空間で、プロが焼き上げた究極の味わいを体験したい場合に利用すると良いでしょう。

そもそもエンペラーブリアンとは？

エンペラーブリアンという名前を聞いて、シャトーブリアンとどう違うのか疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、エンペラーブリアンが牛肉のどの部位にあたるのか、そしてなぜ「皇帝」の名を冠するのか、その正体に迫ります。

牛1頭からわずかしか取れない「幻の部位」

エンペラーブリアンは、牛のヒレ肉（テンダーロイン）の中央部に位置するシャトーブリアンの中でも、さらに厳選された最上級の部位を指します。

牛ヒレ肉は、牛の体の中で最も運動量が少ない筋肉のため、非常に柔らかいのが特徴です。 そのヒレ肉全体でも、牛1頭から取れるのはわずか3〜5％ほど。 そして、シャトーブリアンはそのヒレ肉の中心部分の特に柔らかく形の良い部分で、牛1頭から約600g〜800gほどしか取れない大変希少な部位です。

エンペラーブリアンは、その希少なシャトーブリアンの中から、さらに厳しい基準をクリアした、まさに選び抜かれた部分だけが名乗ることを許されます。 そのため、市場にほとんど出回ることがなく、「幻の部位」とも呼ばれているのです。

シャトーブリアンとの違いは？

エンペラーブリアンとシャトーブリアンは、どちらも牛ヒレ肉の中心部分であるという点では同じです。しかし、その品質と希少性において明確な違いがあります。

つまり、すべてのシャトーブリアンがエンペラーブリアンになれるわけではなく、エンペラーブリアンは「シャトーブリアンの中の王様」と言える存在です。味わいの違いについては、シャトーブリアンが肉本来の力強い旨味を味わえるのに対し、エンペラーブリアンはより繊細でとろけるような口当たりと、上品な旨味が特徴とされています。

なぜ「エンペラー（皇帝）」と名付けられたのか

「エンペラーブリアン」という名前の由来には諸説ありますが、その最高級の品質と味わいが「皇帝」にふさわしいことから名付けられたと言われています。

シャトーブリアンという名前自体が、19世紀フランスの貴族フランソワ＝ルネ・ド・シャトーブリアン子爵が好んで食べたことに由来するように、歴史的にもヒレ肉の最高級部位は特別な存在として扱われてきました。

そのシャトーブリアンをさらに凌駕するほどの品質を持つ部位であることから、敬意を込めて「エンペラー（皇帝）」の名が与えられたのです。まさに、牛肉界の頂点に君臨する部位であり、その名前が品質の高さを物語っています。

エンペラーブリアンが高い理由

エンペラーブリアンの値段がなぜこれほどまでに高くなるのか、その背景にはいくつかの明確な理由があります。ここでは、その圧倒的な希少性、他の部位とは一線を画す極上の味わい、そして厳しい品質基準という3つの側面から、価格の秘密を解き明かしていきます。

圧倒的な希少性

エンペラーブリアンの価格を決定づける最も大きな要因は、その圧倒的な希少性です。

前述の通り、エンペラーブリアンは、ただでさえ希少なシャトーブリアンの中から、さらに選び抜かれたごく一部の肉塊です。 牛1頭（約700kg）からシャトーブリアンがわずか600g〜800g程度しか取れない中で、エンペラーブリアンとして認められる部分はさらに少なくなります。

究極の赤身がもたらす極上の味わい

エンペラーブリアンは、ただ珍しいだけでなく、その味わいも唯一無二です。 「究極の赤身」とも称されるその肉質は、食べた人を虜にするほどの魅力を持っています。

• とろけるような食感: 箸で切れるほどの柔らかさと言われるシャトーブリアンをさらに凌駕し、口の中に入れると体温でとろけていくような、なめらかな食感が特徴です。
• 上品な旨味と香り: 脂肪分が少ない赤身でありながら、きめ細かなサシが適度に入っているため、パサつくことなく、凝縮された上品な肉の旨味と甘み、そして芳醇な香りを楽しむことができます。
• 後味の良さ: しつこさがなく、あっさりとした後味も特徴です。最高級の部位でありながら、たくさん食べても飽きがこない、洗練された味わいを持っています。

このような、柔らかさ、旨味、香りのすべてが最高レベルで調和した味わいが、多くの食通を魅了し、高い価格に見合う価値があると評価されています。

厳しい品質基準と職人による加工技術

エンペラーブリアンという名を冠するためには、非常に厳しい品質基準をクリアしなければなりません。

サシの入り具合、肉の色沢、きめの細かさ、形状など、あらゆる項目において最高ランクの評価を得たものだけが、エンペラーブリアンとして認められます。この厳格な選別が、品質を保証すると同時に、希少価値をさらに高めています。

また、このデリケートな部位を最高の状態で消費者に届けるためには、熟練した職人による丁寧な加工技術が不可欠です。余分なスジや脂肪を丁寧に取り除き、肉の繊維を傷つけないように切り分ける作業は、まさに職人技。こうした加工にかかる手間やコストも、最終的な価格に反映されているのです。

エンペラーブリアンはどこで手に入る？購入・食事方法

「幻の部位」とも呼ばれるエンペラーブリアンを、実際に味わってみたいと思った方も多いのではないでしょうか。ここでは、希少なエンペラーブリアンを手に入れるための具体的な方法や、食事を楽しめる場所についてご紹介します。

公式オンラインストア・通販サイト

エンペラーブリアンを自宅で楽しみたい場合、最も一般的な方法は専門店のオンラインストアや通販サイトを利用することです。

高級精肉店や、特定のブランド和牛を専門に扱う店のウェブサイトでは、贈答用の高級食材としてエンペラーブリアンが販売されていることがあります。在庫が限られているため常時購入できるとは限りませんが、入荷情報をこまめにチェックしてみましょう。

購入する際は、A5ランクなどの等級や、産地、内容量などをしっかり確認することが大切です。価格は決して安くはありませんが、特別な日のディナーや、大切な方への贈り物として利用すれば、忘れられない食体験を演出できるはずです。

ふるさと納税の返礼品として賢く入手

コストを抑えつつエンペラーブリアンを味わいたいなら、ふるさと納税の返礼品を狙うのが非常におすすめです。

徳島県徳島市をはじめ、いくつかの自治体ではエンペラーブリアンを返礼品として提供しています。 寄付額に応じて、冷凍されたブロック肉などが届きます。

提供している高級焼肉店・レストラン

最高の状態でプロに調理してもらったエンペラーブリアンを味わいたいなら、提供している高級焼肉店やレストランに足を運ぶのが一番です。

都心部にある一部の高級ステーキハウスや鉄板焼き、焼肉店では、店の看板メニューとしてエンペラーブリアンを提供している場合があります。 こうしたお店では、肉の特性を熟知したシェフが、絶妙な火加減で最高の状態に焼き上げてくれます。

お店でいただく場合、値段は高価になりますが、雰囲気やサービスを含めた格別な食体験ができます。 記念日や接待など、絶対に外したくない大切な食事の場面で利用するのに最適です。事前に予約をし、エンペラーブリアンの取り扱いがあるかを確認してから訪れるようにしましょう。

自宅で楽しむ！エンペラーブリアンの美味しい焼き方

せっかく手に入れた最高級部位エンペラーブリアン。そのポテンシャルを最大限に引き出すためには、焼き方が非常に重要です。火を通しすぎてしまうと、せっかくの柔らかさや風味が損なわれてしまいます。 ここでは、ご家庭でも失敗しない、美味しいステーキの焼き方のコツをご紹介します。

焼く前の下準備が重要

美味しいステーキを焼くための勝負は、フライパンに乗せる前から始まっています。以下の3つのポイントを必ず押さえてください。

1. お肉を常温に戻す: これが最も重要なポイントです。焼く30分〜1時間前には冷蔵庫から出し、肉の中心まで常温に戻しておきましょう。 冷たいまま焼くと、表面だけが焼けて中心に火が通らず、焼きムラの原因になります。
2. 塩・こしょうは焼く直前に: 塩を早く振ると、浸透圧で肉の旨味である水分（肉汁）が外に出てしまいます。 塩・こしょうは、フライパンに乗せる直前に振りましょう。 胡椒は焦げやすいので、塩を振った後に振るのがおすすめです。
3. フライパンをしっかり熱する: 肉を乗せる前に、フライパン（鉄製が理想）を煙が少し出るくらいまでしっかりと熱しておきます。これにより、肉の表面を素早く焼き固め、旨味を閉じ込めることができます。

表面をカリッと、中はレアに仕上げるコツ

エンペラーブリアンのような赤身の美味しい部位は、レアかミディアムレアでいただくのが最もおすすめです。

指で肉の表面を軽く押してみて、弾力があれば焼き上がりのサインです。焼きすぎにはくれぐれも注意しましょう。

おすすめの味付けと付け合わせ

エンペラーブリアンは、肉そのものの味が非常に優れているため、シンプルな味付けでそのものの風味を味わうのが一番です。

• 塩: 岩塩や海塩など、質の良い塩は肉の旨味を最大限に引き立てます。
• わさび醤油: 日本人には馴染み深い組み合わせ。ピリッとしたわさびの辛味が、上品な脂の甘みを引き締め、さっぱりといただけます。
• ガーリック: ステーキを焼く際にスライスしたニンニクを一緒に焼いて香りを移したり、ガーリックチップを添えたりするのも定番です。

付け合わせには、じゃがいものローストやほうれん草のソテー、シンプルなグリーンサラダなどがおすすめです。主役である肉の味を邪魔しない、素材の味を活かしたシンプルなものが良いでしょう。

まとめ：エンペラーブリアンの値段と価値を知って、特別な食体験を

この記事では、牛肉の最高級部位である「エンペラーブリアン」について、その値段や特徴、シャトーブリアンとの違い、そして美味しい食べ方まで詳しく解説しました。

エンペラーブリアンは、牛1頭からごくわずかしか取れないシャトーブリアンの中から、さらに厳選されたまさに「幻の部位」です。 その圧倒的な希少性と、とろけるような食感、上品な旨味から、100gあたり数千円から1万円以上という高値で取引されています。

通販サイトでの購入やふるさと納税の返礼品として自宅で楽しむ方法のほか、高級レストランでプロが調理した最高の味を体験することもできます。値段は決して安くはありませんが、その価格に見合うだけの感動的な美味しさがあることは間違いありません。

特別な記念日や自分へのご褒美に、エンペラーブリアンという究極の食体験を味わってみてはいかがでしょうか。