焼肉店に行くと必ずと言っていいほどメニューに並んでいる「カルビ」「ロース」「ハラミ」。どれも人気の部位ですが、それぞれの違いを詳しく知っていますか?「いつもなんとなく頼んでいる」という方も多いかもしれません。
実はこの3つの部位、牛の体のどの部分かはもちろん、味や食感、カロリーまで全く異なる特徴を持っています。
この記事では、焼肉の定番であるカルビ、ロース、ハラミの違いについて、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。それぞれの特徴を知ることで、その日の気分や好みに合わせてお肉を選べるようになり、焼肉がもっと楽しく、もっと美味しくなること間違いなしです。
カルビ・ロース・ハラミの違いとは?まずは基本情報をチェック

焼肉の定番メニューとしておなじみのカルビ、ロース、ハラミですが、この3つには明確な違いがあります。 それぞれが牛のどの部分の肉なのか、見た目や味わいにどのような特徴があるのかを知ることで、焼肉をより深く楽しむことができます。まずは、それぞれの基本的な違いについて見ていきましょう。
部位の違い:カルビとロースは牛肉、ハラミは内臓肉
- カルビ:韓国語で「アバラ(肋骨)」を意味し、牛のあばら骨周辺のバラ肉を指します。 日本では特定の部位を指す厳密な定義はなく、肩バラやトモバラといった脂の多い部位を総称して「カルビ」と呼ぶことが多いです。
- ロース:牛の背中側の、肩から腰にかけての部位の総称です。 英語の「roast(ロースト)」が語源で、ローストに適した部位という意味があります。 肩ロースやリブロース、サーロインなどが含まれます。
- ハラミ:牛の横隔膜の筋肉の部分を指します。 見た目や食感は赤身肉にとても似ていますが、分類上は内臓肉(ホルモン)にあたります。
このように、カルビとロースが骨の周りや背中のお肉であるのに対し、ハラミは内臓の一部であるという根本的な違いがあるのです。
見た目の違い:サシの入り方や色で見分けよう
それぞれの部位は、見た目にも特徴があります。お皿に盛られた状態でも、慣れると見分けることができるようになります。
- カルビ:最大の特徴は、赤身と脂身が層のように重なっている点です。 「サシ」と呼ばれる脂肪が網の目のように細かく入っている霜降りのものが多く、全体的に白っぽく見えます。
- ロース:カルビに比べると脂身が少なく、赤身がメインです。 とはいえ、きめ細かいサシが入っている部位も多く、肉質は柔らかいのが特徴です。 全体的に鮮やかな赤色をしています。
- ハラミ:赤身肉によく似ていますが、ロースよりもキメが粗く、肉の繊維がはっきりと見えます。 適度にサシが入っているものもありますが、カルビのような脂っぽさはなく、濃い赤色をしています。
テーブルに運ばれてきたお肉を「これはカルビかな?ロースかな?」と見分けてみるのも、焼肉の楽しみ方の一つかもしれません。
味と食感の違い:ジューシー、さっぱり、弾力性の三者三様
部位や見た目が違えば、当然、味や食感も大きく異なります。それぞれの個性を知って、好みの味わいを見つけてみましょう。
- カルビ:脂の甘みと濃厚な旨味が特徴で、口に入れるととろけるような柔らかさです。 噛むたびにジューシーな肉汁があふれ出し、ご飯がどんどん進む味わいです。
- ロース:赤身肉本来のしっかりとした旨味と、上品な脂のコクのバランスが良いのが魅力です。 カルビほど脂っこくなく、さっぱりと食べられます。肉質は非常に柔らかく、ジューシーです。
- ハラミ:見た目は赤身肉のようですが、内臓肉ならではの濃厚な風味と、しっかりとした歯ごたえがあります。 柔らかくジューシーでありながら、脂はカルビより少なく、ロースより力強い味わいが特徴です。
このように、こってり濃厚なカルビ、上品でバランスの取れたロース、ヘルシーで食べ応えのあるハラミと、それぞれに全く違う魅力があります。
人気部位「カルビ」を深掘り!

焼肉といえば「まずはカルビから!」という方も多いのではないでしょうか。 子供から大人まで、幅広い世代に愛される焼肉の王様、カルビ。その魅力は一体どこにあるのでしょうか。ここでは、カルビという部位について、さらに詳しく掘り下げていきます。
カルビはどこの部位?実は特定の部位名ではない
「カルビ」と聞くと、牛の体の特定の部位をイメージするかもしれませんが、実は日本において「カルビ」という部位の厳密な定義はありません。 もともとカルビは韓国語で「アバラ骨」を意味する言葉です。 そこから転じて、あばら骨周辺についているお肉、つまり「バラ肉」を総称してカルビと呼ぶようになりました。
牛のバラ肉は、大きく分けて前方の「肩バラ」と後方の「トモバラ」に分かれます。
- 肩バラ:濃厚な風味と強い旨味が特徴。この中には「三角バラ」という、カルビの中で最もサシが多く美味しいとされる希少部位も含まれます。
- トモバラ:赤身と脂身が層になっており、焼肉でおなじみのカルビとして提供されることが多い部位です。 中落ちカルビやカイノミといった部位もトモバラの一部です。
お店によっては、これらの様々な部位を合わせて「カルビ」として提供しているのです。
カルビのカロリーと脂質
カルビの最大の魅力であるジューシーな脂。美味しさの源である一方、カロリーが気になる方も多いでしょう。
| 部位 | 100gあたりのカロリー(目安) | 100gあたりの脂質量(目安) |
|---|---|---|
| カルビ(牛ばら肉) | 約450~517 kcal | 約30g |
| ロース(肩ロース) | 約350~411 kcal | 約20g |
| ハラミ(横隔膜) | 約250~344 kcal | 約10g |
※カロリーや脂質量は、牛の種類や個体差、カットの仕方によって変動します。
表を見てわかる通り、カルビはロースやハラミと比較してカロリー、脂質ともに最も高い部位です。 特に上質な「上カルビ」や「特上カルビ」になると、さらにサシが多くなるためカロリーも高くなる傾向にあります。 その分、濃厚な旨味ととろけるような食感は格別ですが、食べ過ぎには少し注意が必要かもしれません。
おすすめの焼き方と食べ方
カルビの美味しさを最大限に引き出すには、焼き方にもコツがあります。脂が多いため、焼き網の上で炎が上がりやすい部位でもあります。
焼き方のポイント
- 片面8割、裏返して2割の時間配分で焼くのがおすすめです。
- 肉汁が表面に浮き出てきたらひっくり返すサイン。
- 焼きすぎると脂が落ちすぎて硬くなってしまうため、中火でさっと炙るように焼くのがベストです。 薄切りのカルビなら、10秒程度で食べごろになります。
おすすめの食べ方
カルビの濃厚な味わいは、甘辛いタレとの相性が抜群です。 タレの香ばしさと脂の甘みが口いっぱいに広がり、白ごはんが止まらなくなる美味しさです。サンチュやエゴマの葉で巻いて、キムチやニンニクと一緒に食べると、さっぱりとしながらも満足感のある味わいを楽しめます。
上品な味わい「ロース」の魅力

「昔はカルビが好きだったけど、最近はロース派になった」という声をよく耳にします。年齢を重ねるにつれて、脂の多いカルビよりも、赤身の旨味をしっかりと感じられるロースを好むようになる方は少なくありません。ここでは、上品な味わいで人気のロースについて、その魅力を詳しくご紹介します。
ロースはどこの部位?肩から腰にかけての総称
ロースは、牛の背中の部分のお肉を指す言葉です。 具体的には、肩から腰にかけての広い範囲を指す総称であり、主に「肩ロース」と「リブロース」、そして腰の部分にあたる「サーロイン」に分けられます。
- 肩ロース:牛の肩甲骨周辺の部位で、ロースの中では比較的運動量が多い部分です。そのため、適度な歯ごたえと赤身の濃厚な旨味が味わえます。 焼肉店で「ロース」として提供されるのは、この肩ロースが一般的です。 肩ロースの中でも特にサシが美しい部分は「ザブトン」と呼ばれ、希少部位として扱われます。
- リブロース:肩ロースとサーロインの間にある部位です。肉質がきめ細かく非常に柔らかで、サシ(霜降り)が入りやすいのが特徴。脂の甘みと赤身の旨味のバランスが絶妙で、ステーキやすき焼き、しゃぶしゃぶなどにも使われます。
ロースと一括りに言っても、部位によって味わいが異なるのが面白いところです。
ロースのカロリーと脂質
ロースはカルビに比べるとヘルシーなイメージがありますが、実際のカロリーや脂質はどうなのでしょうか。
| 部位 | 100gあたりのカロリー(目安) | 100gあたりの脂質量(目安) |
|---|---|---|
| カルビ(牛ばら肉) | 約450~517 kcal | 約30g |
| ロース(肩ロース) | 約350~411 kcal | 約20g |
| ハラミ(横隔膜) | 約250~344 kcal | 約10g |
※カロリーや脂質量は、牛の種類や個体差、カットの仕方によって変動します。
カルビと比較すると、ロースはカロリー・脂質ともに低いことがわかります。しかし、ハラミよりは高めです。 「脂の旨味も楽しみたいけど、カルビほどこってりしているのはちょっと…」という方にぴったりの、バランスの取れた部位と言えるでしょう。 もちろん、リブロースやサーロインのようにサシが多い部位は、その分カロリーも高くなります。
おすすめの焼き方と食べ方
ロースの上品な味わいを堪能するためには、焼きすぎないことが重要です。
焼き方のポイント
- ロースもカルビと同様に、あまり動かさずに炙るように焼くのがポイントです。
- 片面を焼き、表面に肉汁がじわっと浮き出てきたら裏返します。
- もう片面に軽く焼き色がついたら食べごろです。焼きすぎてしまうと、せっかくの柔らかさが損なわれてしまうので注意しましょう。
おすすめの食べ方
ロースは赤身と脂のバランスが良いため、タレでも塩でも美味しくいただけます。 まずはシンプルに塩コショウやわさび醤油で、肉本来の旨味を味わってみるのがおすすめです。もちろん、フルーティーな甘さのあるタレとも相性が良く、ご飯と一緒に食べるのも最高です。上質なロースなら、さっと炙って卵黄に絡めてすき焼き風にいただくのも贅沢な楽しみ方です。
ヘルシー志向なら「ハラミ」がおすすめ

近年、カルビやロースと並んで、あるいはそれ以上の人気を誇るのが「ハラミ」です。赤身肉のようなしっかりとした食べ応えがありながら、実はヘルシーということで、特に女性や健康を気にする方から絶大な支持を集めています。ここでは、独特の魅力を持つハラミについて詳しく解説していきます。
ハラミはどこの部位?実は横隔膜の筋肉
ハラミは、その見た目から赤身肉だと思われがちですが、実は牛の横隔膜の筋肉の部分で、分類上は「内臓肉(ホルモン)」に含まれます。 肺を動かすための筋肉であるため、常に動いている部分であり、肉質はしっかりとしています。1頭の牛から取れる量はわずか2〜3kgほどと少なく、希少な部位です。
ちなみに、ハラミとよく似た部位に「サガリ」があります。 これも同じく横隔膜の筋肉ですが、肋骨側の薄い部分が「ハラミ」、腰椎に接する厚い部分が「サガリ」と呼ばれます。 一般的にサガリの方がハラミよりもさらに取れる量が少なく、よりあっさりとした味わいが特徴です。
ハラミのカロリーと脂質
ハラミがヘルシーと言われる所以は、そのカロリーと脂質の低さにあります。
| 部位 | 100gあたりのカロリー(目安) | 100gあたりの脂質量(目安) |
|---|---|---|
| カルビ(牛ばら肉) | 約450~517 kcal | 約30g |
| ロース(肩ロース) | 約350~411 kcal | 約20g |
| ハラミ(横隔膜) | 約250~344 kcal | 約10g |
※カロリーや脂質量は、牛の種類や個体差、カットの仕方によって変動します。
カルビに比べるとカロリーは約半分、脂質は3分の1程度です。 内臓肉ですが臭みは少なく、赤身肉のような濃厚な味わいを持ちながらも、後味はさっぱりしています。 「焼肉は食べたいけれど、カロリーや脂質が気になる」という方にとって、まさに理想的な部位と言えるでしょう。
おすすめの焼き方と食べ方
ハラミは内臓肉であるため、焼き方には少し注意が必要です。
焼き方のポイント
両面をしっかり焼くのがおすすめです。 内臓肉なので、中心部まで火を通すようにしましょう。
厚切りの場合は、表面だけでなく側面も転がすようにして焼き固めます。
理想は、表面をカリッと香ばしく焼き上げ、中はミディアムレアの状態です。 多少焦げ目がつくくらいが、ハラミの美味しさを引き立てます。
おすすめの食べ方
ハラミの濃厚な味わいは、ニンニクや醤油ベースのしっかりとした味付けのタレと非常によく合います。タレに漬け込まれたハラミを焼き、レモンを少し絞って食べると、さっぱりとしながらも肉の旨味を存分に感じられます。また、その食感と風味は、ビールやハイボールなどのお酒のお供にもぴったりです。
自分にぴったりの部位は?シーン別おすすめの選び方

カルビ、ロース、ハラミ、それぞれの特徴がわかったところで、次はどんな時にどの部位を選べばよいか、具体的なシーンに合わせてご紹介します。その日の気分や一緒に食べる相手に合わせて最適な部位を選ぶことで、焼肉の満足度がさらにアップします。
がっつり食べたい!スタミナをつけたいとき
カルビの濃厚な脂は、エネルギー補給にぴったりです。 甘辛いタレをたっぷり絡めたカルビを熱々のご飯にのせてかきこむ、いわゆる「オン・ザ・ライス」は、最高の組み合わせ。 脂の甘みと肉の旨味が口いっぱいに広がり、疲れた体に活力がみなぎるのを感じられるでしょう。育ち盛りのお子さんや、若い世代の方々との焼肉でも、カルビは主役になること間違いなしです。
上質な赤身肉を味わいたいとき
「今日は量より質。じっくりとお肉の味を楽しみたい」そんな少し大人な気分の時には、ロースを選んでみてはいかがでしょうか。
ロースは、赤身のしっかりとした旨味と、上品な脂のコクのバランスが絶妙です。 まずは塩やわさびでシンプルに味わい、肉本来の美味しさを堪能するのがおすすめです。カルビほど脂っこくないため、たくさん食べても胃にもたれにくいのも嬉しいポイント。 大切な人との記念日ディナーや、落ち着いた雰囲気で焼肉を楽しみたい時にぴったりの部位です。
ヘルシーに焼肉を楽しみたいとき
「焼肉は大好きだけど、カロリーや脂質が気になる…」という方や、ダイエット中の方には、迷わずハラミをおすすめします。
ハラミは、カルビやロースに比べて低カロリー・低脂質。 それでいて、赤身肉のようなしっかりとした食べ応えと濃厚な味わいが楽しめます。 罪悪感なく焼肉を満喫できるのは、ハラミの大きな魅力です。しっかりとした歯ごたえがあるため、よく噛むことで満腹感も得やすくなります。 ヘルシーでありながら満足感も高いハラミは、健康を気遣うすべての方の強い味方です。
まとめ:カルビ・ロース・ハラミの違いを知って焼肉をもっと楽しもう

今回は、焼肉の定番であるカルビ、ロース、ハラミの違いについて、部位や味、カロリーなど様々な角度から詳しく解説しました。
- カルビはあばら周りのバラ肉で、脂が多くジューシーで濃厚な味わいが特徴。
- ロースは背中のお肉で、赤身と脂のバランスが良く上品な旨味が楽しめます。
- ハラミは横隔膜の筋肉(内臓肉)で、赤身肉のような食感でありながらヘルシーなのが魅力です。
それぞれの部位が持つ個性や魅力を理解することで、焼肉店でのメニュー選びが格段に楽しくなるはずです。 その日の気分や体調、一緒に食べる人に合わせて「今日はがっつりカルビにしよう」「上品なロースを塩で」「ヘルシーにハラミをたくさん食べよう」といったように、自分なりの楽しみ方を見つけてみてください。 この記事が、あなたの焼肉ライフをより豊かにする一助となれば幸いです。


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