スーパーで牛肉を選ぶとき、「牛もも肉」と書かれたパックを手に取る方は多いのではないでしょうか。比較的リーズナブルで、ステーキやローストビーフ、煮込み料理など、さまざまな料理に使える万能な部位ですよね。しかし、いざ買おうとすると「これって安いの?高いの?」「同じ牛もも肉なのに、どうして値段が違うんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、そんな牛もも肉の値段に関する疑問を解消します。スーパーや精肉店での100gあたりの価格相場はもちろん、国産牛と輸入牛、ブランド牛による価格の違い、さらには「内もも」や「ランプ」といった細かい部位による値段の差まで、わかりやすく解説していきます。また、牛もも肉を少しでも安く手に入れるためのコツや、値段に見合った美味しい食べ方もご紹介します。この記事を読めば、あなたも牛もも肉マスターになれること間違いなしです。
牛もも肉100gの値段、気になる相場は?

牛もも肉の値段は、購入する場所によっても変わってきます。ここでは、多くの人が利用する「スーパーマーケット」「精肉専門店」「ネット通販」の3つのケースに分けて、それぞれの価格相場を見ていきましょう。
スーパーでの一般的な価格帯
普段の買い物で最も身近なスーパーマーケットでは、牛もも肉は比較的手に取りやすい価格で販売されています。価格は産地によって大きく異なり、輸入牛(オーストラリア産やアメリカ産など)であれば100gあたり200円~500円程度が一般的な相場です。 一方で、国産牛になると、100gあたり400円~800円程度と少し価格が上がります。
スーパーでは、特売日や夕方のタイムセールでさらに安くなることもあります。特に消費期限が近い商品は割引シールが貼られることが多いため、その日のうちに使う予定があれば狙い目です。ブロック肉、薄切り、焼肉用など、用途に合わせてカットされたものがパックで売られているため、手軽に利用できるのが最大のメリットと言えるでしょう。
精肉専門店での価格帯
街のお肉屋さん、いわゆる精肉専門店では、スーパーよりも少し高めの価格設定になっていることが一般的です。その分、品質にこだわったお肉を取り揃えているお店が多く、対面販売で料理に合った部位や厚さを相談しながら購入できるのが魅力です。
価格帯としては、国産牛で100gあたり600円~1,000円前後、黒毛和牛などのブランド牛になると1,000円を超えることも珍しくありません。 精肉専門店では、スーパーではあまり見かけない希少部位を扱っていることもあります。店主におすすめの食べ方を聞きながら、ちょっと特別な日のお肉を選んでみるのも楽しいでしょう。質の良いお肉を求めるなら、ぜひ一度足を運んでみてください。
ネット通販・お取り寄せの価格帯
インターネット通販やお取り寄せサイトでは、全国各地のブランド牛や、業務用スーパーで扱っているような大容量のブロック肉など、非常に幅広い選択肢の中から牛もも肉を選ぶことができます。価格帯も様々で、安いものでは1kgあたり3,000円台(100gあたり300円台)から、高級なA5ランクの黒毛和牛になると100gあたり数千円するものまであります。
ネット通販のメリットは、家にいながら手軽に注文できることと、レビューを参考にしながら商品を選べる点です。 特に、ローストビーフ用のブロック肉や、大人数でのバーベキュー用の大容量パックなどは、お得な価格で見つけやすい傾向があります。 ただし、送料がかかる場合が多いため、購入する際は商品価格と送料を合わせた総額で比較検討することが大切です。
なぜ値段が違う?価格を左右する4つのポイント
同じ「牛もも肉」でも、値段に幅があるのはなぜでしょうか。その理由は、主に「産地」「等級・ブランド」「部位」「加工状態」の4つのポイントにあります。これらの違いを理解することで、より賢く牛もも肉を選べるようになります。
【産地】国産牛と輸入牛の価格差
輸入牛の主な産地はオーストラリアやアメリカ、カナダなどです。 広大な土地で大量に飼育されるため生産コストを抑えることができ、比較的リーズナブルな価格で提供されています。赤身が多く、しっかりとした肉質が特徴で、煮込み料理やローストビーフなどに向いています。 2023年の調査では、輸入牛の小売価格は100gあたり平均323円というデータもあります。
一方、国産牛は、日本国内で飼育された牛の肉を指します。輸入牛に比べて飼育に手間やコストがかかるため、価格は高くなる傾向があります。 肉質はきめ細かく、適度な脂肪があって柔らかいのが特徴です。すき焼きやしゃぶしゃぶなど、肉そのものの風味を味わう料理に適しています。国産牛の小売価格は100gあたり平均868円と、輸入牛の2.5倍以上の価格差があるとの調査結果もあります。 ただし、近年の円安の影響で、輸入牛との価格差は縮まってきているという報道も見られます。
| 種類 | 100gあたりの価格相場 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 輸入牛 | 200円~500円 | 赤身が多く、しっかりとした肉質。価格が手頃。 |
| 国産牛 | 400円~800円 | きめが細かく柔らかい。風味が豊か。 |
【等級・ブランド】黒毛和牛などの高級肉
国産牛の中でも、特に「和牛」、そしてその中でも「黒毛和牛」は高級品として扱われ、価格も高くなります。和牛とは、黒毛和種、褐色和種、日本短角種、無角和種の4品種とその交雑種のみを指し、その中でも黒毛和牛が95%を占めます。
さらに、肉質は「A5」「A4」といった等級(ランク)で評価されます。これは、肉の歩留まり(A~C)と、脂肪の交雑(サシの入り具合)、肉の色沢、肉の締まりときめ、脂肪の色沢と質の4項目(1~5)を組み合わせたものです。最高ランクであるA5の黒毛和牛ともなると、もも肉であっても100gあたり数千円の値がつくことも珍しくありません。
また、松阪牛や神戸牛、米沢牛といったブランド牛は、特定の地域で厳格な基準のもとに育てられたもので、その希少価値からさらに高値で取引されます。これらの高級肉は、主に贈答用や特別な日のごちそうとして選ばれることが多いです。
【部位】内もも・外もも・しんたま・ランプの違い
牛もも肉は、実は「内もも」「外もも」「しんたま」「ランプ」という4つの主要な部位に分かれています。 これらはそれぞれ肉質や特徴が異なり、値段にも差が出ます。
- 内もも(うちもも)
後ろ足の付け根の内側にある部位で、もも肉の中では比較的脂肪が少なく、きめ細かい赤身肉です。 スジが少なく柔らかいため、ローストビーフやステーキ、カツレツなど、塊のまま調理する料理に向いています。 - 外もも(そともも)
ももの外側に位置し、よく運動する部分のため、内ももに比べて肉質はやや硬めです。 キメも粗いですが、その分、肉の味は濃厚です。 煮込むと柔らかくなるため、ビーフシチューやカレーなどの煮込み料理、あるいは薄切りにしてすき焼きや炒め物に使われることが多いです。 - しんたま
内ももの下にある丸い形をした部位で、「マル」とも呼ばれます。きめが細かく、柔らかいのが特徴です。 中心部の「マルシン(シンシン)」は特に柔らかく、ステーキや焼肉に適しています。 - ランプ
腰からお尻にかけての部位で、サーロインにつながっています。 もも肉の中では最も柔らかいとされる部位で、適度なサシも入り、赤身の濃厚な旨味と風味を楽しめます。 ステーキにするのが一番のおすすめです。
一般的に、ランプやしんたま(特にシンシン)は希少で人気が高いため、外ももなどに比べて値段は高くなる傾向にあります。
【加工状態】ブロック・スライス・焼肉用カット
同じ部位の肉であっても、どのように加工されているかによって手間賃が上乗せされ、価格が変わることがあります。
- ブロック(塊肉)
最も加工度が低いため、100gあたりの単価は比較的安く設定されていることが多いです。自分で好きな厚さにカットできるため、ローストビーフや厚切りステーキなど、料理の幅が広がります。 - スライス(薄切り)
すき焼きやしゃぶしゃぶ、牛丼用に薄くスライスされたものです。スライスする手間がかかるため、ブロック肉よりも単価は少し上がります。 - 焼肉用カット
焼肉に適した厚さにカットされたものです。これもカットの手間がかかる分、価格はやや高めに設定されます。 - 切り落とし・こま切れ
様々な部位の切れ端を集めたもので、形は不揃いですが価格は非常にリーズナブルです。 炒め物や煮込み料理など、肉の形を問わない料理に活用すれば、食費を大きく節約できます。
牛もも肉を賢くお得に手に入れる方法

家計のことを考えると、美味しい牛もも肉を少しでも安く手に入れたいものですよね。ここでは、賢くお得に購入するためのいくつかの方法をご紹介します。
セールや特売日を狙う
最も基本的な方法ですが、スーパーのチラシやアプリをこまめにチェックし、セールや特売日を狙うのが効果的です。 特に週末や祝日、給料日後のセールは狙い目です。また、閉店間際の時間帯には、消費期限が近い商品が割引価格で販売される「見切り品」が出てくることも多いので、タイミングが合えば積極的に活用しましょう。見切り品はすぐに調理するか、冷凍保存するのがおすすめです。
業務用スーパーやコストコを活用する
業務用スーパーやコストコなどの会員制倉庫型店では、大容量のブロック肉が格安で販売されていることがあります。 1kg以上の大きな塊で売られていることが多いため、一見すると高額に感じますが、100gあたりの単価で計算すると、一般のスーパーよりもかなりお得な場合があります。購入後は、使いやすい量に小分けして冷凍保存すれば、長期間楽しむことができます。 家族が多い方や、お肉を頻繁に食べる方には特におすすめの方法です。
訳あり品や切り落としも選択肢に
これらの商品は、見た目を気にしない炒め物や煮込み料理、牛丼などに最適です。 ネット通販などでは、ブランド牛の切り落としが格安で販売されていることもあるので、チェックしてみる価値は十分にあります。 高級な牛肉の味をリーズナブルに楽しみたい場合にぴったりの選択肢です。
ふるさと納税の返礼品をチェック
ふるさと納税の返礼品として、各地のブランド牛の牛もも肉を選んでみるのも賢い方法です。 実質2,000円の自己負担で、高品質な牛肉を大量に手に入れることができる可能性があります。例えば、1kgの黒毛和牛もも肉ブロックなどが返礼品として用意されている自治体もあります。 納税という形で地域を応援しながら、美味しいお肉をお得に楽しめる一石二鳥の方法と言えるでしょう。
値段だけじゃない!部位別に見る牛もも肉の魅力とおすすめレシピ
牛もも肉は、部位によって味わいや食感が大きく異なります。それぞれの特徴を知り、料理によって使い分けることで、いつもの食卓がワンランクアップします。ここでは、主要な4つの部位の魅力と、それぞれにおすすめのレシピをご紹介します。
柔らかく上品な「内もも」:ローストビーフやステーキに
内ももは、牛のもも肉の中でも特にきめが細かく、脂肪が少ない柔らかい赤身肉です。 スジも少ないため、肉の塊のまま調理する料理に最適です。上品であっさりとした味わいが特徴で、牛肉本来の旨味をじっくりと楽しみたい時におすすめです。
おすすめレシピ:王道のローストビーフ
内もものブロック肉は、まさにローストビーフを作るためにあると言っても過言ではありません。 表面を高温で焼き付けて旨味を閉じ込めた後、低温のオーブンでじっくりと火を通すことで、中は美しいロゼ色、外は香ばしい絶品のローストビーフが完成します。火を入れすぎると硬くなってしまうので、加熱時間には注意が必要です。 パーティーやおもてなし料理の主役にぴったりです。
旨味の濃い「外もも」:煮込み料理やシチューに最適
外ももは、よく運動する部位なので、他のもも肉に比べてやや硬く、キメが粗いのが特徴です。 しかし、その分コラーゲンが豊富で、肉自体の味は非常に濃厚です。 この特徴を活かすには、じっくりと時間をかけて煮込む料理が最適です。
おすすめレシピ:とろとろビーフシチュー
角切りにした外もも肉を、赤ワインや香味野菜と一緒にコトコト煮込むことで、硬いスジがとろとろのゼラチン質に変化し、驚くほど柔らかく仕上がります。 肉の濃厚な旨味がスープに溶け出し、深いコクのある本格的なビーフシチューが楽しめます。時間をかける価値のある、心も体も温まる一品です。
きめ細かい「しんたま」:焼肉やすき焼きで活躍
しんたまは、内ももの下に位置する丸い形状の部位で、きめが細かく柔らかい肉質が特徴です。 濃厚な味わいを持ちながらも、しつこくない上品な脂が楽しめます。様々な料理に対応できる万能な部位ですが、その柔らかさを活かすなら、さっと火を通す料理がおすすめです。
おすすめレシピ:贅沢焼肉
しんたまの中でも、特に中心部の「シンシン」や、霜降りが入りやすい「トモサンカク」は焼肉用の希少部位として人気があります。 薄切りにしてさっと炙るように焼くと、肉の柔らかさとジューシーな旨味を存分に味わうことができます。わさび醤油や岩塩でシンプルにいただくのが、肉本来の味を楽しむコツです。
赤身の王様「ランプ」:厚切りステーキで肉本来の味を
ランプは、サーロインに続く腰からお尻にかけての部位で、もも肉の中では最も柔らかいと言われています。 適度な霜降りと、赤身肉のしっかりとした旨味のバランスが絶妙で、肉好きにはたまらない部位です。
おすすめレシピ:極厚ステーキ
ランプの魅力を最大限に引き出すのは、何と言っても厚切りのステーキです。 強火で表面をカリッと焼き付け、中はミディアムレアに仕上げることで、ランプならではのジューシーさと、噛むほどに溢れる肉の旨味を堪能できます。 調理の30分~1時間前には冷蔵庫から出して常温に戻しておくのが、均一に火を通すポイントです。
知っておきたい牛もも肉の豆知識
牛もも肉をより美味しく、賢く楽しむために、値段やレシピ以外の豆知識も知っておくと便利です。ここでは、カロリーや栄養、正しい保存方法、そして美味しいお肉の見分け方について解説します。
ヘルシー?牛もも肉のカロリーと栄養素
牛もも肉は、他の部位に比べて脂肪が少ない赤身肉のため、比較的ヘルシーな部位と言えます。
- カロリー:輸入牛のもも肉の場合、100gあたりのカロリーは約148kcalです。 和牛になるとサシ(脂肪)が増えるため少し上がり、約235kcalとなります。 これは、脂身の多いバラ肉(カルビ)が100gあたり381kcalであることと比べると、かなり低い数値です。
- 栄養素:牛もも肉は良質なたんぱく質が豊富で、筋肉や体の組織を作るのに欠かせません。 また、貧血予防に効果的な鉄分や、味覚を正常に保つ亜鉛、エネルギー代謝を助けるビタミンB群(特にビタミンB12)も多く含んでいます。 さらに、脂肪燃焼を助ける効果が期待されるL-カルニチンも赤身肉に豊富に含まれており、ダイエット中やトレーニングをしている方にもおすすめの食材です。
美味しさを長持ちさせる正しい保存方法(冷蔵・冷凍)
- 冷蔵保存
購入後はパックから出し、キッチンペーパーで表面の水分(ドリップ)を優しく拭き取ります。ドリップは臭みの原因になります。 その後、新しいラップで空気が入らないようにぴったりと包み、ジッパー付きの保存袋に入れてチルド室で保存します。 保存期間の目安は2~3日です。 - 冷凍保存
長期間保存する場合は冷凍がおすすめです。冷蔵保存と同様にドリップを拭き取った後、1回に使う分量ずつ小分けにしてラップで包みます。 さらにアルミホイルで包むか、冷凍用の保存袋に入れると、急速に冷凍でき、品質の劣化を防げます。 冷凍での保存期間は約1ヶ月が目安です。解凍する際は、冷蔵庫でゆっくり時間をかけて解凍するのが、旨味を逃さないコツです。
美味しい牛もも肉の見分け方
スーパーでお肉を選ぶ際に、いくつかポイントを押さえるだけで、より美味しい牛もも肉を見分けることができます。
- 肉の色をチェック
新鮮で美味しい牛肉は、鮮やかでツヤのある赤色(鮮紅色)をしています。 暗い赤色や黒ずんでいるものは、鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。 ただし、肉が重なった部分が黒っぽくなっているのは、空気に触れていないためで、品質には問題ありません。 - 脂肪の色を見る
脂肪の部分は、白または乳白色で、ツヤと粘りがあるものが良質です。黄色がかっているものは、少し古い可能性があるので注意しましょう。 - ドリップが出ていないか
パックの底に「ドリップ」と呼ばれる赤い液体が溜まっていないか確認しましょう。 ドリップは肉の旨味成分や水分が流れ出たもので、これが多く出ているものは味が落ちている証拠です。
まとめ:牛もも肉100gの値段を知って、毎日の食卓を豊かに

今回は、牛もも肉の100gあたりの値段について、多角的に解説しました。価格の相場は、輸入牛なら200円台から、国産牛なら400円台からと、産地によって大きく異なることがわかります。 さらに、黒毛和牛などのブランドやA5といった等級、そしてランプや内ももといった部位の違いによっても価格は変動します。
セールや業務用スーパーを賢く利用したり、訳あり品を選んだりすることで、お得に牛もも肉を手に入れることが可能です。そして、それぞれの部位が持つ特徴を理解し、ローストビーフや煮込み、ステーキといった最適な調理法を選ぶことで、値段以上の満足感を得ることができるでしょう。
この記事を参考に、ぜひご自身の予算や目的に合った牛もも肉を選び、日々の食卓をより豊かに楽しんでください。



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