イチボ100gの値段は？【種類別】相場と安く買うコツ、美味しい食べ方を解説

焼肉屋さんや少し高級なスーパーで見かける「イチボ」。なんとなく美味しそうだけど、値段が分からなかったり、どんな部位なのかよく知らなかったりして、手に取るのをためらった経験はありませんか？

イチボは牛のお尻の先にある希少部位で、赤身の旨みと霜降りの甘みが絶妙なバランスで味わえる、とても魅力的なお肉です。 牛一頭からわずか2〜4kgほどしか取れないため、希少価値が高い部位としても知られています。

この記事では、そんなイチボの100gあたりの値段相場を、購入場所や牛肉の種類別に詳しく解説します。さらに、イチボの部位としての特徴や、その魅力を最大限に引き出す美味しい食べ方、お得に購入するコツまで、分かりやすくご紹介します。この記事を読めば、あなたもきっとイチボを食卓に取り入れたくなるはずです。

イチボ100gの値段はどれくらい？【種類別】相場を徹底調査

イチボの価格は、牛肉の種類（和牛、国産牛、輸入牛）や購入する場所によって大きく変動します。 ここでは、スーパー、精肉店、通販それぞれの値段の目安と、牛肉の種類による価格の違いについて見ていきましょう。

スーパーでの値段相場（国産牛・輸入牛）

身近なスーパーマーケットでは、イチボは比較的手に取りやすい価格で販売されていることがあります。

• 輸入牛のイチボ: 100gあたり400円〜800円程度が相場です。 特にオーストラリア産やアメリカ産のものは、価格を抑えたいときに良い選択肢となります。
• 国産牛のイチボ: 100gあたり600円〜1,500円程度が目安です。 国産牛は輸入牛に比べて風味が豊かで、肉質も柔らかい傾向にあります。

スーパーでは、焼肉用やステーキ用にカットされてパックで売られていることがほとんどです。特売日などを狙うと、さらにお得に購入できる可能性があります。

精肉店での値段相場（黒毛和牛など）

こだわりの品質を求めるなら、精肉専門店のイチボがおすすめです。専門店では、高品質な黒毛和牛などを取り扱っていることが多く、スーパーでは見かけないようなブランド牛に出会えることもあります。

• 黒毛和牛のイチボ: 100gあたり1,100円〜2,000円以上することが一般的です。 A5ランクなどの最高級品や、神戸牛のような有名ブランド牛になると、100gあたり3,000円を超えることも珍しくありません。

精肉店では、ブロックでの購入や好みの厚さでのカットをお願いできるのが魅力です。お店の人に相談しながら、調理法に合った最適なイチボを選んでみましょう。

通販・お取り寄せでの値段相場

インターネット通販を利用すれば、全国各地のさまざまなイチボを手軽にお取り寄せできます。産地直送の新鮮なものや、有名店のこだわりのイチボなど、選択肢が非常に豊富なのが特徴です。

価格帯は非常に幅広く、国産牛の切り落としであれば100gあたり650円前後から見つけることができますが、ブランド和牛の贈答用などになると100gあたり6,000円を超えるものもあります。

通販で購入する際は、100gあたりの単価をしっかり確認することが大切です。 また、送料も考慮に入れて総合的に判断しましょう。まとめ買いや訳あり品などを利用すると、お得に購入できる場合があります。

産地やブランド（和牛・国産牛・輸入牛）で値段はどう変わる？

イチボの値段を大きく左右するのが、牛の種類と産地、そして等級（ランク）です。

そもそもイチボってどんな部位？特徴と魅力を解説

値段の相場がわかったところで、次にイチボがどのようなお肉なのか、その特徴と魅力について掘り下げていきましょう。希少部位といわれる理由や、よく似た部位である「ランプ」との違いを知ることで、よりイチボを美味しく味わうことができます。

イチボは牛のお尻の希少部位

イチボは、牛のお尻の先にある部位です。 ランプと呼ばれるお尻の大きな赤身肉の、さらに先端部分にあたります。 牛のお尻の骨はHの形をしており、英語で「エイチボーン（aitchbone）」と呼ばれていたものが訛って「イチボ」という名前になった、という説が有力です。

牛一頭（約500kg）からわずか2kg〜4kgほどしか取れないため、非常に希少な部位とされています。 この希少性が、イチボの価格にも影響しています。

赤身とサシのバランスが絶妙な味わい

イチボの最大の魅力は、赤身のしっかりとした旨みと、きめ細やかなサシ（霜降り）がもたらす脂の甘みの両方を一度に味わえる点にあります。

モモ肉に分類されるため、肉質はしっかりとしていますが、お尻の先のあまり動かさない部分なのでとても柔らかいのが特徴です。 口に入れると、まずは赤身肉本来の濃厚な味わいが広がり、噛みしめるごとに上質な脂が溶け出してジューシーな甘みを感じさせてくれます。この絶妙なバランスから「牛の大トロ」と称されることもあります。

ランプとの違いは？

イチボとよく比較されるのが、隣接する部位である「ランプ」です。 どちらも牛のお尻周りのモモ肉で、合わせて「ランイチ」と呼ばれることもあります。 しかし、味わいや食感には明確な違いがあります。

簡単に言うと、脂の甘みやジューシーさを楽しみたいならイチボ、さっぱりとした赤身の旨みを堪能したいならランプを選ぶのがおすすめです。 イチボの方が希少部位であるため、値段はやや高価になる傾向があります。

値段に見合った美味しさを！イチボの魅力を引き出す調理法

希少で少し値段の張るイチボだからこそ、その美味しさを最大限に引き出す調理法で味わいたいですよね。赤身とサシのバランスが良いイチボは、ステーキやローストビーフ、焼肉など、さまざまな料理でその魅力を発揮します。

シンプルに味わうなら「ステーキ」

イチボの持つ肉本来の旨みをダイレクトに味わうなら、ステーキが一番です。 表面をカリッと香ばしく焼き上げ、中はジューシーなミディアムレアに仕上げるのがおすすめです。

焼き方のポイントは、焼く前に牛肉を常温に戻しておくことです。 冷たいままだと火の通りが悪くなり、焼きムラの原因になります。厚さにもよりますが、焼く30分〜1時間前には冷蔵庫から出しておきましょう。 フライパンをしっかり熱し、まずは強火で両面に焼き色をつけ、その後は弱火でじっくりと好みの焼き加減に調整します。 焼き上がった後は、アルミホイルに包んで数分休ませると、肉汁が落ち着いてよりジューシーに仕上がります。

贅沢な味わい「ローストビーフ」

塊肉が手に入ったら、ぜひ挑戦したいのがローストビーフです。 イチボは適度なサシがあるため、火を通してもパサつきにくく、しっとりと柔らかなローストビーフに仕上がります。

作り方は、まず牛肉の塊に塩こしょうをしっかりとすり込み、フライパンで全面に焼き色をつけます。その後、オーブンでじっくりと火を通すのが一般的です。 オーブンがない場合は、焼き色をつけた後にアルミホイルで二重に包み、沸騰したお湯に入れて火を止め、蓋をして余熱で火を通す方法もあります。クリスマスやおもてなし料理にもぴったりの一品です。

普段使いにも「焼肉」

薄切りにすれば、焼肉で楽しむのも絶品です。 サッと炙る程度に焼き、肉の柔らかさと脂の甘みを感じるのがおすすめです。

味付けは、肉本来の味を楽しむために、まずは塩こしょうやわさび醤油であっさりといただくのが良いでしょう。 イチボ特有の濃厚な風味は、少し濃いめのタレとも相性が良いです。

お得に美味しいイチボを選ぶには？安く買う方法と選び方のポイント

せっかくイチボを食べるなら、できるだけ質の良いものを、少しでもお得に手に入れたいものです。ここでは、イチボを安く買うための工夫と、購入時にチェックしたい美味しいイチボの見分け方をご紹介します。

セール時期や特売日を狙う

スーパーや精肉店では、定期的にお肉の特売日やセールを行っています。チラシやアプリなどで情報をこまめにチェックし、安くなるタイミングを狙って購入するのが最も基本的な節約術です。特に、年末年始やゴールデンウィーク、バーベキューシーズンなどのイベント時期には、牛肉のセールが行われやすい傾向があります。

また、閉店間際の値引き品を狙うのも一つの手です。すぐに調理する予定がある場合は、鮮度が落ちる前に美味しくいただけるのでおすすめです。

通販の訳あり品やまとめ買いを利用する

通販サイトでは、形が不揃いな「訳あり品」や、大容量の「まとめ買い」商品がお得に販売されていることがあります。見た目を気にしない自宅用であれば、訳あり品でも品質や味は正規品と変わらないことがほとんどです。

また、1kgなどのブロック肉を購入し、自分でステーキ用や焼肉用に切り分けるのもコストを抑える方法の一つです。 切り分けたお肉は小分けにして冷凍保存すれば、長期間楽しむことができます。通販サイトによっては、送料無料のキャンペーンを行っていることもあるので、うまく活用しましょう。

美味しいイチボの見分け方（色・サシ・ドリップ）

美味しいイチボを選ぶためには、いくつかのポイントがあります。購入する際には、以下の点をチェックしてみてください。

• 肉の色: 鮮やかで明るい赤色をしているものを選びましょう。 黒ずんでいたり、色がくすんでいたりするものは鮮度が落ちている可能性があります。
• サシ（霜降り）の状態: サシは、白くきめ細やかに、そして均一に入っているものが上質です。 赤身と脂肪の境目がはっきりしているものが新鮮な証拠です。
• ドリップの有無: パックの中に「ドリップ」と呼ばれる赤い液体が出ていないか確認しましょう。ドリップは肉の旨み成分が流れ出てしまっている証拠です。トレーを傾けても液体がほとんど出ないものを選びましょう。

これらのポイントを押さえることで、より新鮮で美味しいイチボを見分けることができます。

イチボ100gの値段を知って、食卓を豊かに

この記事では、イチボの100gあたりの値段相場から、部位の特徴、美味しい食べ方、選び方のコツまで詳しく解説しました。

• イチボの値段は、輸入牛なら100gあたり400円程度から、国産牛や和牛になると600円〜2,000円以上と、種類や品質によって大きく異なります。
• イチボは牛のお尻の先の希少部位で、赤身の旨みとサシの甘みのバランスが最大の魅力です。
• その美味しさを活かすには、ステーキ、ローストビーフ、焼肉といったシンプルな調理法がおすすめです。
• 購入する際は、肉の色やサシの状態、ドリップの有無をチェックするのが美味しいイチボを選ぶポイントです。

イチボの値段は一見すると少し高く感じるかもしれませんが、その希少価値と味わいを知れば、特別な日や自分へのご褒美にぴったりの食材であることがお分かりいただけたかと思います。スーパーの特売日や通販のまとめ買いなどをうまく利用して、ぜひ一度、絶品イチボをご家庭で味わってみてください。